平成29年6月13日内閣委員会(櫻井充議員)

○櫻井充君 民進党新緑風会の櫻井でございます。
 ちょっと通告している質問の前に、先ほどの大臣の矢田議員に対する答弁で気になった点がございましたので、大臣のこれ御答弁ですから、地元の水産資源云々という話がありました。水産の管理は水産学部であって獣医学部ではないと思いますが、いかがですか。
国務大臣山本幸三君) もうその辺の詳しいことは私も十分に知っているわけではありませんけれども、提案書等の中では、そうした水産、魚、水産関係のことの品質調査、あるいは、それから、そういう産業のことに関して獣医学としてできるところがあるんじゃないかと、そういうことが書かれていることで、そういう答弁をいたしました。
○櫻井充君 済みませんが、今の専門家でないかのような御発言でしたが、今までずっと、私が決断してきた、私が決断してきたと言ってきているんですよ。専門家でない方が決断したということ自体は私は大きな問題だと思いますけどね。大臣、いかがですか。
国務大臣山本幸三君) 先ほどの水産関係ですけれども、養殖漁業においては、感染症をいかにコントロールするか、耐性菌等の環境汚染をいかに減らすかが課題であります。こうした課題は、長らく畜産業が試行錯誤を繰り返し、様々な知見を蓄積してきたところであり、獣医師が持つ漁業や寄生虫、毒性、食品衛生等の高度な専門知識とノウハウの応用が期待されているところであります。
 なお、日本では水産学部があるため、この分野の獣医師の志望者は少ないわけでありますが、欧米では獣医師が中心となって養殖漁業に貢献していると承知しております。
 世界の水産業は今後管理された水産業へと変化していくことが予想され、日本でも、食の安全面も考慮しながら、養殖漁業に取り組む獣医師を育てていく必要があるということであります。
○櫻井充君 それでは、加計学園のカリキュラムの中に、その水産資源のところについてのカリキュラムは入っているんですか。
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
国務大臣山本幸三君) ちょっとカリキュラムは今調べますけれども、その今治市の提案資料の中では、例えば、世界三大漁場の一つ、カナダのニューファンドランド沖に近いプリンスエドワード島大学アトランティック獣医学部では、ロブスターなどの品種改良等、水産業のために種々の研究を行い、養殖漁業に貢献していると、世界の水産業が今後管理された水産業へと変化していくのは必須であるから、日本でも、漁場に近接する獣医学科、獣医学部では食の安全面でも考慮しながら養殖漁業に取り組む獣医師を育てていく必要があると書いておりまして、ちょっとカリキュラムについては今調べさせていただきます。
○櫻井充君 答弁になっていません。ここは本当に大事なポイントなんですよ。そこまで言うのであればちゃんとカリキュラムがないと。
 済みませんが、ちゃんとした答弁をしてください。カリキュラムが分かっていないのに、時間稼ぎに答弁しないでくださいよ。
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
国務大臣山本幸三君) 獣医学教育モデル・コア・カリキュラムではカバーできない畜産系・水産系科目、生産農学概論、飼料作物学等を選択科目として配置すると、そういうふうに書かれております。
○櫻井充君 選択科目としてあるのであれば、どなたかきちんとした教授陣が必要になりますが、こういうことについてきちんと実績のある教授陣はいるんでしょうか。
国務大臣山本幸三君) 教授の名前等については、これは文科省の審議会の、審議中でありまして、そういうことについては公開できないというように聞いております。
○櫻井充君 義家副大臣にお願いがございます。今のことをきちんとやれる方がいらっしゃるかどうか、設置審できちんと調査していただけますね。
副大臣義家弘介君) 今現在設置審にかかっておりますが、同審議会において教育課程や教員組織、施設設備、財務状況などが学校教育法及び学校設置基準等の法令に適応しているかについて、学問的、専門的な観点から審査を行うこととなっておりますので、八月に審査結果が答申されることになっており、これを踏まえて八月末に文部科学大臣の認可の判断を行うという流れになっております。
○櫻井充君 一般的なことは何回もお伺いしております。そういうことではありません。これが加計学園の売りの一つなんだそうですから、そうであれば、このことに対応できるようなカリキュラム、そして教授陣が必要かと思います。この点についてきちんと設置審でちゃんと諮っていただけますね。
副大臣義家弘介君) 学問的、専門的な観点からしっかりと審査が行われるものと認識しております。
○櫻井充君 先ほどカナダの例を挙げられましたが、それでは、瀬戸内海でこういうことが必要だと、こういう事例があったんでしょうか。
国務大臣山本幸三君) その具体的な事例等には承知しておりませんが、そういう愛媛県なり四国なりで水産関係の方々との話をした中でそういう必要性もあるというように認識したというふうに聞いております。
○櫻井充君 具体的事例がなくて、なぜ必要なんですか。
国務大臣山本幸三君) これは、その提案資料の中にもありますけれども、養殖漁業における基本的な課題は緻密飼育の問題であると。つまり、感染症をいかにコントロールするか、耐性菌等の環境汚染をいかに減らすかであり、食の安全に直結する問題であるが、現状では養殖漁業現場における獣医師の活躍はほとんど見られず、生産業者の判断に委ねられているのが実態であると。そうした課題は、長らく畜産業が試行錯誤を繰り返し、様々な成長を蓄積してきたものであり、獣医師が持つ魚病や寄生虫、毒性、食品衛生等の高度な専門知識とノウハウの応用が期待されていると。
 我が国は、歴史的経緯もあって水産業と畜産業が分離しており、これらの共通課題に関与する獣医師の連携もほとんどないが、新しい大学においては双方の分野をカバーする教育研究体制を敷くことにより領域横断的な獣医師の養成が可能となり、地域経済への貢献が期待されるとされておりまして、そういうことから、こうした分野の対応も必要だということだと思います。
○櫻井充君 済みませんが、それは、申し込んでいる方々がこういうことですと話をしていることは丸のみですか、全て丸のみですか。
 先ほどおっしゃったじゃないですか、大臣は、一つ一つ判断していかなきゃいけないんだと。この事例が必要なのかどうかは客観的事実に基づいて私は判断すべきだと思いますね。そんなこともできないんだったら大臣失格ですよ、はっきり言っておきますが。
 改めてお伺いします。これまでこのような問題は瀬戸内海で起こっているんでしょうか。
国務大臣山本幸三君) 四国の海面養殖漁業生産量は全国の約三分の一を占め、中でも愛媛県は全国第一の養殖水産県でありますが、数年前、愛媛県内で寄生虫クドアに起因すると見られる大規模食中毒が発生し、ヒラメ養殖業者は廃業に追い込まれるなど大打撃を受けたと。
 世界的な養殖漁業ニーズの高まりと四国の地域特性を考えたとき、養殖魚の安全性確保と高品質化は喫緊の課題であるというように承知しております。
○櫻井充君 それでは、そういう問題が起こったときに対応に当たった人は誰ですか。
国務大臣山本幸三君) そのときの事情については承知しておりません。
○櫻井充君 そこに獣医師が関与していましたか。獣医師が関与していたんですか。鳥インフルエンザとかそういったものについては獣医師関与していますよ。だけど、この手のものに獣医師が関与しているんですか、本当に。
国務大臣山本幸三君) その点については私は承知しておりませんが、今後、そういう場合に、今までは日本の場合は水産業と獣医学が分離しているんだけれども、そういう共通のものが上がってくると、こういう事例はその一つであろうということで、新しい分野だというふうに認識しております。
○櫻井充君 済みません、資料請求しておきたいと思いますが、このときに一体誰がこの対策に当たってきたのか、それから、今のお話ですと、獣医学部の中で水産資源のことをやっていらっしゃる方がいらっしゃるのかどうか、その点について資料請求しておきたいと思います。
○委員長(難波奨二君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○櫻井充君 これ、もしやっている人たちがいないとなると、教授陣にもうその人がいないということになるんですよ。研究者もいなくて、言うだけ言って、それを全部丸のみしてくるというのは本当におかしな話だと思います。
 私は、この間、勉強不足でしたが、豚の話が出ましたが、豚の話を最初に中心的に話をしていたのは実は京都産業大学でした。ですから、京都産業大学でこういう案があって、これがいいなと思ったので多分おっしゃっているんだと思いますが、そういうふうに、最初から通そうと思っているところは非常に良心的にやってきてくださるわけですよね。
 さて、この間、質問させていただいたときに、今治市の方には獣医学部の新設についてのスケジュール表を出してくださいと、共有化したいと言ってメールが送られてきています。これは、ちゃんと今治市の情報公開で出ているし、そのスケジュール表もありますからね。
 それでは、京都府に対して、獣医学部の新設についてこの手のスケジュール表を出させたことはありますか。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の二十八年八月三日に内閣府から今治市に行いました依頼は、京都府京都産業大学にも行われたのかという点でございますけれども、スケジュール表の作成につきまして当時の担当者に確認したところ、昨年八月頃、担当者同士の情報共有のため、十特区全ての担当者に、これは北九州市の例を参考として、今後各区域で取り上げる可能性のある全ての項目について前広にまとめるように依頼をしたということでございました。これは、担当者レベルの職員が特区自治体の職員との間で常日頃から十分な意思疎通を図ることができるよう特区自治体の方々に協力をお願いしたものと聞いております。広島県今治市だけでなく、京都府に対しても作業依頼が行われております。
 なお、いずれの特区につきましても、この作業依頼は特区自治体において取りまとめを依頼しておりまして、事業者である京都産業大学には直接作業依頼は行っていないということでございました。
○櫻井充君 これ、京都府は作成していないと言っていました。多分、これ、済みません、まだ確実ではないんですが、そういう記憶がないやに、地元の衆議院議員にお願いして尋ねたところ、そういう回答でございました。
 ですが、多分ほかの事業についてはきっと、そういう経過というんでしょうか、タイムスケジュールが出てきているはずなんですよ。ですから、多分ですよ、タイムスケジュールが出ているものについてはそのスケジュールどおりやっていきましょうと、そうでないものについてはやはり最初から除外されてきているんじゃないのかなと。ここから見てくると、やはり加計学園ありきでずっと進んできたんじゃないのかなと、私はそう思いますけれどもね。
 それでは、この間、まず、その前にこっちから行こうかな、今日は。いろいろあるんですが、平成二十七年の十二月三日から十二月四日にかけて、今治市の職員が内閣府を訪れてきております。このときにどういう議論がなされましたか。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 平成二十七年十二月三日ということでございますけれども、二十七年十一月から十二月上旬にかけて、これ十一月二十七日の特区諮問会議で第三次の特区指定に向けて選定基準が示されたということもございまして、様々な自治体と事務的な打合せを行っていたところでございます。御指摘の二十七年十二月三日かどうかははっきりしないわけでございますけれども、当時の担当者に確認をしたところ、特区指定に強い熱意を持つ今治市が、何としても特区指定を勝ち取りたいという強い思いで、十一月二十七日の諮問会議で示された選定基準への適合性を改めて内閣府に説明するため来訪されたものと聞いております。ただ、詳細な日時、場所、出席者、打合せ内容については記録がなく、定かではございません。
○櫻井充君 済みませんが、今治市の方では、ちゃんと情報公開請求して、いついついついつ会っていますと、これは出してきてくれていますよ。文書管理よっぽどきちんとしているし、そして稟議書も全部あるし、そして情報公開請求すればちゃんと出てくるんですよ。今治市の方がよっぽど民主的ですよね。
 それでは、この日になぜ成田市の国家戦略特区の医学部新設のスケジュール表を渡しているんでしょうか。
○政府参考人(藤原豊君) 済みません。ちょっとその、私どもの方からそういった成田のスケジュール等についてお渡ししたという事実については確認が取れておりません。
○櫻井充君 これは非常に大事な点なんですよ。なぜかというと、八代議員が、成田でこうやってうまくいったから今度は岩盤規制はこれで突破するんだと、そういうことを実はワーキングチームで、どっちだったかな、ワーキングチームだったかそれとも諮問会議か忘れましたが、そこで発言されているんですよ。今治市で勝手にこうやって成田市の国家戦略特区の医学部新設スケジュールなんて書けるはずがないので、内閣府から当然提供されてきているわけですよね、こういうスケジュールでいきましょうと。
 改めてお伺いしますが、このときに成田市の国家戦略特区による医学部新設のスケジュール表を渡していますよね。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 私どもの方から医学部新設のスケジュール、こういった資料を作成しお渡ししたということはございません。
○櫻井充君 じゃ、これは、今治市が持っているのは、勝手に今治市が作ったんですか。そうしたらこんな、今治市が成田の、済みませんけど、出張に行った際にこのスケジュール表を出す必要性がないんですよ。だって、元々自分たちで作ったんだったら、内閣府からもらった、提示されたものでなければそんな必要性がないのであって、ここにわざわざ添付されているというのは、これは内閣府からもらってきた資料に決まっているじゃないですか。ちゃんと調べてくださいよ。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 こちらの医学部の新設のスケジュール等につきまして、私どもから提案した、提出したという事実はございません。
○櫻井充君 それでは、これは勝手に今治市が自分たちで作ったんだと、それから内閣府に行ったときに自分たちが勝手に持っていった資料だと、そういうことでよろしいんですね。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 今治市がこの資料をどのように扱っていらっしゃるかということについては承知をしておりません。
○櫻井充君 ここは、加計学園ありきでやるためにどうしているかというと、懇切丁寧に内閣府から僕は指導したんじゃないかと思っているんですよ、だからこういうようなスケジュールでやっていきましょうと。それなのでいろいろ、相当来ていますよね、十何回も来られていて、マスコミの報道どおりです。ただ、私が調べる中で、表で獣医学部の話合いについてというのは十一回です。ですから、これだけ多くの回数を重ねてきていること自体が非常に不自然でならないと、そう思います。
 それでは、四月の二日に首相官邸を訪れてきている、この事実は認めてくださいました。これ前回の質問の続きです。そこで誰と会ってどういう話をしたのでしょうか。
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 前回も今治市から聞いて御答弁をさせていただきましたけれども、今治市の方で、情報公開条例の趣旨にのっとって、相手方、内容についてはお答えできないということでございまして、私どもも今治市に確認できない状況でございます。
 私ども、したがいまして、このときにどういう内容で誰と会ったかということについては承知をしていない、こういう状況でございます。
○櫻井充君 済みません、通告しています。前回からの積み残しで、しかもちゃんと改めて通告しています。前回は、ここのところで行ったということは認めてくださっているんですから、そういう答弁はないんじゃないですか。
○政府参考人(佐々木基君) 大変恐縮でございますけれども、私どもとしてもなかなか確認するすべがございませんで、今のような御答弁をさせていただいた次第でございます。(発言する者あり)
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(佐々木基君) 済みません、改めて御答弁させていただきます。
 今治市の職員が官邸に行ったことにつきましては、今治市に確認したところ、先ほど申し上げましたとおり、今後の今治市の業務に支障が生ずるおそれがあるため、情報公開条例の趣旨にのっとり、相手方、内容についてはお答えできないということでございました。
 また、萩生田副長官から国会で御答弁がありましたけれども、平成二十七年四月二日に今治市の職員が総理大臣官邸を訪問したかは、訪問者の記録が保存されていないため確認できなかったということで国会で答弁をされております。
○櫻井充君 済みませんが、この間はちゃんと訪れたようですと、そう答弁されたじゃないですか。答弁違っていますよ。
○政府参考人(佐々木基君) この前御答弁申し上げましたとおり、これは情報公開請求、情報公開ということで、今治市については職員が……(発言する者あり)はい。官邸に行ったということについては、そういうことであったというふうに思っております。
○櫻井充君 済みませんが、今治市がどうだとかこうじゃないんですよ。ちゃんと内閣官房としてどうか、首相官邸の中でどうなっているのかということを聞いているんですよ。
 いいですか、この行程表にはちゃんと行ったと書いてあるんですよ。三時から四時半まで行ったと書いてあるんですよ。何でそれに対してちゃんと答えてくれないんですか。答えてくれないから、ますます怪しいとみんなで思うようになるんですよ。ちゃんと答えてくださいよ。これがおかしくないということを立証するのは、もう今やあなた方にあるんだ。ちゃんと答弁してくださいよ。
○政府参考人(佐々木基君) 官邸に行ったということにつきましては、私どもも全く否定はしていない、肯定しているわけでございます。
 先生の御質問の、誰に会ってどういう内容だったかということにつきましては、私どもは確認ができなかったと、できないということでございます。
○櫻井充君 誰に来ていただければそれはよく分かるんですか、じゃ。
○政府参考人(佐々木基君) 先ほどのような経緯で、今治市のお話、それから萩生田副長官のお話もございますので、私どもとしては、現時点では、大変恐縮でございますが、なかなか確認はできないという状況でございます。
○櫻井充君 私はちゃんと答弁できる人をお願いしました。答弁できない人がそこに座っていいかげんなことを言われると困るんですよ。
 誰だったらちゃんと知っていて、誰だったらちゃんと答えられるんですか。
○政府参考人(佐々木基君) 国会で萩生田副長官もしっかり答弁をされておりますので、結局それが全てではないかというふうに思っております。
○櫻井充君 情けないですね。
 今治市でちゃんとこうやって情報公開されて、一時間半も首相官邸にいるんですよ。一時間半の間何をしたかも明かせないと。だから、総理から何か言われたんでしょう。この時間帯、ちゃんと首相官邸に総理おられますからね。
 大体、違う話題に行ったらきっとほっとされるんだろうと思いますが、松野大臣だって、平成二十八年の九月六日に加計理事長及び豊田元理事が大臣就任の挨拶に来られました、その際には、就任の挨拶があったのみで、獣医学部新設に関する話はありませんでしたと答弁されていますが、まだこれはメディアによる報道でしかありません。
 確認させていただきたいと思いますが、このときに、実はプレゼン用の資料があって、その資料を持って話をされたというふうに報道されてきていますが、それは事実なんでしょうか。
副大臣義家弘介君) お答えいたします。
 松野大臣からは、九月六日の加計学園との面会の際は、大臣就任の挨拶があったのみで、獣医学部新設に関する話はなかったと聞いており、その旨松野大臣から国会でも答弁されてきたとおりでございます。
 また、報道によると、加計学園側がそのような事実を否定して、抗議の文書が出ているというふうに承知をしております。
○櫻井充君 今、このプレゼン用の資料が本物なのかどうかの確認中ですが、こういうふうに、実際答弁されていることと中身がもしかしたら違っているかもしれないという話になってきたら、どこをどう我々は信用していったらいいんですか。
 そして、国会ってどういう場だと思われているんですか。国会の場できちんと答えられるのが、これは役人の務めではないんですか。そういう意味でもう一度申し上げておきますが、答えられない人に来てもらって、分かりませんと言われても困るんです。ちゃんと答えられる人に来ていただきたいと、そのことだけお願いしておきましょう。
 改めて申し上げますが、結局は答えられないんですよ、加計学園ありきでずっと動いてきているんですから。それを僕らが幾らこうやって示してきていても、なかなかお認めいただけないので。
 例えばこういうこともあるんですよ。これは今治市内閣府のやり取りですが、平成二十八年の九月十二日開催の国家戦略特区シンポジウム、九月十三日に内閣府打合せということで東京に出張しましたと。この際に、資料を今治市の方から提出して、こういうことが進んでいますと。ここの中に何て書いてあるかというと、獣医学部の新設を目指しますとか獣医学部の新設を要望中ですと、こういうふうに実は訂正されているんですよ。
 なぜかというと、私の伝え方が悪く、再度修正をお願いすることとなってしまい、申し訳ございませんと、これ、今治市の担当者の方に内閣府の誰々からですと、ここは黒塗りになっていますが、現在の表記ですと新設が決まったかのような表現に見えかねないので、新設を要望中とか新設を目指しますとかなどといった表現に修正をお願いいたしますということでございまして、もうこの時点で多分、こういう流れでやっていきますからねというのは決まっているわけですよ。今治市からしてみれば、内閣府主導でやってくれていて、こうやってもう決まっているので、本当に今までずっとやってきたけどなかなかうまくいかないものが進んでいったから、いや、これは良かったと思って正直に書こうとしたら、こうやって内閣府で修正してくださいと。
 こういうメールを送ったことは事実ですよね。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 今、櫻井委員の方からお話ございました二十八年九月十二日、これは、特区シンポジウムに菅市長、今治市長が登壇されるに当たり、今治市職員も同行したものというふうに承知しています。
 また、十三日なんですが、市の職員の方々がやはり私どもの事務局に訪問されて、連絡調整の会議なんでございますが、この十三日ということであれば、特区指定の十地域十七自治体を一堂に会して全体の情報共有を図ることを目的とした特区の連絡会議というのを何か月に一度か開催しているんですが、そういった開催日でございました。今治市も指定自治体の一つとして出席をしております。
 大変申し訳ございませんが、それ以外のちょっと事実関係が私ども把握をしておりませんので、そのメール、委員御指摘のメール等々につきましての情報が今ない状況でございます。
○櫻井充君 正確に申し上げないとそうやって答弁していただけないということがよく分かりました。
 これは、送られている日付は二〇一六年の九月八日です。しかも、二十三時四十五分。差し迫っている中で送って、相当大事な案件だったので、これを変えてくださいということだったんだろうと、そう思います。
 まず、このメールが本物なのかどうかについて、後で資料をお渡ししますから、ちゃんと確認していただきたいと思います。
○委員長(難波奨二君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○櫻井充君 今治市は、もう内閣府主導でやってきていて、それでもうできるものだというふうに思っているわけですよ。ですから、この間もお示ししましたが、結局ボーリング調査にしてみても何にしても、内閣府のスケジュール感に合わせてやっていかなければいけないということでずっと進んできているわけですよね。
 そして、また非常に不思議なんですが、これは、平成二十八年の十月の二十八日の金曜日に、一つ一つ確認しておきましょうか、午後四時から五時十分、これは医学部新設に関わる内閣府協議ということで今治市の方と内閣府で会っていますよね。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 十月の二十八日、去年でございますけれども、内閣府と特区自治体、今治市、これ互いに連絡を取り合って緊密な連絡の調整に努めているところでございますけれども、この二十八日かどうかは分からないんですが、当時の担当に聞いたところ、今治市分科会、これが九月二十一日でございます。それから、第二回区域会議、九月三十日後の進捗状況について確認すべく、今治市から質問を受ける形で御説明を差し上げたということが確認されております。
○櫻井充君 済みませんが、これ報告書にもうこうやって期日書いてあるんですよ、今治市のやつは。ちゃんと確認してくださいよ、ちゃんと通告もしているんですから。こうやって会った回数、会ったことについて、誰と誰でどういう議論をしたのかということをちゃんと聞きますからと通告しているし、今治市からこうやって情報公開されているんだから、それだって持っていないはずがないでしょう。
 その上で、黒塗りになっちゃっているんですが、今後のスケジュール案と、多分ここでスケジュールが示されて、黒塗りなんです。それから、新設する獣医学部の概要、イメージということで主な論点などがずっとここで議論されて、それからここの別紙の中にこれ入ってきているんですが、「獣医師養成系大学・学部の新設について」ということで、今治商工会議所の方から一応文書が提示されて、あの森ゆうこ議員が指摘していたMARSというスペルの間違った資料が出てきていたということです。
 この資料の後に、なぜか不思議なんですが、なぜか不思議なんですが、自民党の獣医師問題の議員連盟の会長、幹事長、事務局長の名前が出ていて、それから日本獣医師会の会長、顧問の名前が出て、それから日本獣医師政治連盟の委員長の名前が出てきていると。こんなもの、今治市でこんなことやるはずがないので、恐らく内閣府から提示したんじゃないかと思いますが、何でこういう名簿を出されたんですか。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 こちらの添付資料でございます、内閣府として、昨年十月二十八日の出張報告に添付した資料、この中に、これ、既に公表している成田の関係の告示とかいろいろございますけれども、私ども少なくとも内閣府として提出したものではないというふうに認識しております。
○櫻井充君 ちゃんと覚えているんですよね。内閣府の告示もちゃんとここで渡しているんですよ。何でこの獣医学部の新設に、成田のこうやって医学部の新設のところ、内閣府の告示をこうやって提示しなきゃいけないんですか。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げますけれども、いずれにしましても、十月二十八日にこういった会合があるかどうかは私どもまだ確認できておりません。また、繰り返しになりますが、出張報告に添付されている資料ということでございますけれども、この資料の内容がいかなるものかは私ども内閣府として承知をしておりません。
○櫻井充君 今、自分でちょっと言ったじゃないですか。内閣府の告示についてはと言ったでしょう。だから、どうしてこれをこうやって添付したんですかと聞いているんですよ。自分で言ったことじゃないですか、藤原さん。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 明らかに公表している資料もあるということで例示として申し上げましたけれども、この資料がどういう形で扱われているのか、今治市の方で御開示されたのかということにつきましては私ども承知をしておりません。
○櫻井充君 それでは、承知していないということは内閣府で提示していないということですね。それでよろしいんですね。
○政府参考人(藤原豊君) 添付した資料につきまして、私ども内閣府から少なくとも提出したものではないと認識しております。
○櫻井充君 それは、認識という言葉ちょっとよく分からないので確認しておきたいと思いますが、それは絶対に否定形なんですね。これはないということでよろしいんですね。ないということなのか、それとも現時点で分からないということなのか、それについて御答弁ください。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 私どもとしてはないと認識しておるんですが、この会議自体、もう指定自治体でございますので、通常この市の職員との関係は担当者の方でずっと議論が続けられております。当時の担当者含めて外部のもう組織に移転している者もおりまして、その辺りの確認もまだ完全には把握していない状況でございますので、私どもとしては今認識をしておりますけれども、そういった事実はないというふうに考えております。
○櫻井充君 確認していないならちゃんと確認してください。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 どういったメンバーでどういった議論をしていたか、私もこの会議には恐らく参加できていなかったと思いますので、確認をさせていただきたいと思います。
○櫻井充君 済みませんが、ちゃんと通告しているんですよ。通告しているものについて答えていただかないと時間だけどんどんどんどん過ぎていくんですがね。
 ここのところに、本当に不自然なんですよ、何でこうやって、こうやって国際医療福祉大学の件が乗っかってくるんでしょうか。結局のところは、こういうふうになぞらえてやっていけば獣医学部はちゃんと新設できますからねということを伝えたかっただけの話じゃないんですか。
 元々、もう、先ほど申し上げたとおり、相当早くに成田のスケジュールを提示しているんです。平成二十七年の十二月三日ですよ。この時点から成田のスケジュールを出して、こういう方向でやっていきますと。そして、しかも、これだけ何回も何回も御丁寧に獣医学部のことについて議論をしていくということなんですよ。では、そうだとすると、そうだとすると、やはり加計学園ありきでずうっと動いてきたんじゃないだろうかと、そう思うのは私は至極当然のことだと思います。
 しかも、最後、十一月の八日、これは九日に決まる前ですけれども、そのときにも、二時四十五分から三時十分の間で今治市の職員と内閣府で会っていますよね。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 これも当時の担当者へ確認したんですが、昨年十一月八日の内閣府今治市の打合せにつきまして、担当者同士で獣医学部も含む特区の最近の動きについて意見交換をしたと、ただ、大変短時間で終わったということを報告を受けております。
○櫻井充君 短時間で終わるんですよ。なぜかというと、十一月九日の議事次第が全部配られているんですから。十一月九日の議事次第が前日にもう渡されているんですよ。そして、ここの中に、配付資料がこういうものですとか、それから、追加項目の案についてこういうふうな案で、結局のところは獣医学部のところを認めていきましょうとか、それから、これは民間委員の名前が五人書かれていますが、そこの民間委員の中の、規制改革事項などについてということで、追加規制改革事項の中に獣医学部の新設と、こういうのも書いてあって、だから、これが、あしたこうですからと多分提示されたんだと思うんですよ。で、喜んで今治に帰られたということだと思うんですね。
 こういうことまでちゃんと、ずうっと手取り足取り、まずこうやってスケジュール表を作ってくださいから始まって、成田はこうやって行ったから、このとおりにやるんですと。最後は、ここのところで、はい、こういうふうに決まりましたから御心配なくと。加計学園ありきでやってきたと言われても仕方ないと思いますがね。大臣、いかがですか。大臣。
国務大臣山本幸三君) 私どもは、そうした特区ワーキンググループ、分科会、そして区域会議、そして諮問会議ということで正式に決めていくわけであります。その際に、今治市の案件が従来からの長い間で一番先行的に行われてきたということは確かであります。そのことは承知しているところであります。
 ただ、加計学園ありきなんということは全くありません。それは、事前に私が申し上げましたように、最終的には公募で決まるということでありますから、そこでしか決まらないということを重々申し上げておりました。
○櫻井充君 外形的には、それはそういうふうにしなかったら大変な問題だから、外形的にはそうしてきていますよね。だけど、その前、そのときに、この間々でずうっといろんなことが調整が行われてきて、じゃ、加計学園のためにこうしましょうということが繰り返し繰り返し議論されているだけの話じゃないですか。
 今、そしてもう一つ、前々からずうっと言ってきたんだと、そういう話がありましたが、石破四条件の中のどこに当たるんですか、それが。
国務大臣山本幸三君) 石破四条件云々の話をしているわけじゃありません。ただ、国家戦略特区の前の特区のときからずっとそういう話があって、そして民主党政権のところで実現に向けて格上げというようなことがあって、そういう経緯がずっとあるわけであります。そういう意味では、今治市の提案についてが一番私どもとしては熟度が高いということについては先ほど申し上げたとおりであります。
○櫻井充君 済みませんが、獣医学部新設するかしないかは、これは我々の政権の時代の話を超えて、自民党政権下で石破大臣が、これは国家戦略特区の担当大臣のときに四条件決めたんじゃないですか。そうですよね、まずそこから確認しましょうか。
国務大臣山本幸三君) それは、日本再興戦略でそういうふうに決まったということであります。
○櫻井充君 ですから、このルールに従ってやるかどうかが大事なことであって、ですから私はお伺いしているんですよ。四条件があるんです。
 そうしたら、前々からこうやって構造改革特区で提案してきたというのは、この四条件の中のどの項目に当たるのか、教えてください。
国務大臣山本幸三君) 四条件の項目というわけではありません。四条件はほかのことが書かれているわけでありまして、それについてはきちんと検討し、クリアしているというふうに判断したわけであります。
○櫻井充君 四条件と関係ないことについて、これがさも理由かのようにおっしゃるのは、僕はおかしいと思いますよ、アンフェアだと思いますよ。
 だって、これは、四条件というのは、これは済みませんが、安倍政権で決めたことです。安倍政権で決めたことをちゃんと守らないで、そして自分たちで適当な理由を言い始め、そしてさっきは、本当にこれから起こり得るのかどうか分からないし、学部の新設ができるのかどうかも分からないような水産業の話を出してきたりとか、結局、こうやっていいかげんなことだけ言って、相手方から言われたものをきちんと調査するわけでもなくどんどんどんどん推し進めているということは、繰り返しになりますが、加計学園ありきでこうやってずうっとやってきたということになるんじゃないですか。
 今、僕は本当愕然としましたが、要するに四条件に関係ないんですよ。四条件に関係ないことが、熟度高いとか適当なことを今まで言ってきているわけですよ。おかしくないですか。
国務大臣山本幸三君) 四条件についてはクリアしているということで、そのことを詳しく説明するのであれば幾らでも申し上げます。同時に、そういう歴史的な経緯もあるということであります。
○櫻井充君 もう、済みませんが、やっても水掛け論なので、既存の大学それから学部で対応が困難だというものが本当に挙げられるかどうかというと、挙がらないんですよ。
 だって、なぜならば、先ほど大臣ちょっと御答弁されていましたが、獣医学部でも、日本でもやりかけているようなことをおっしゃっているということは、やっていないわけでも何でもないんですよ。
 それから、大変申し訳ありませんが、東大や北大を超える大学になるんですか。本当にそう思われていますか。世界的な研究を行って、大変申し訳ありませんが、だけど、東大や北大を超える大学になると大臣は本気で思っていらっしゃるんですか。
国務大臣山本幸三君) それは、この大学の努力次第だというふうに思います。
○櫻井充君 それでは、加計学園グループの例えば薬学部がございます。この薬学部の国家試験の合格率はどの程度か、大臣、御存じですか。
国務大臣山本幸三君) 私は承知しておりません。
○櫻井充君 大臣は、科学的に基づいて説明されようとはしないですよね。つまり、都合の悪いことは全部目を閉じる、見ないようにする。そして、何となく言われたイメージだけでこれをよく説明してくる。こんなことじゃ議論になりませんよ。
 そして、私は、こうやって質問させていただいているときに、進路指導の先生から電話が掛かってきまして、私は絶対にあの学園の系列には行かせないんだ、子供たちをと言っていました。それはなぜかというと、薬学部の合格率が低くて、仮に入ったとしても薬剤師さんになれるかどうかが分からないからだと。
 こういう大学つくって、困るのは子供たちですからね。学校はもうかるかもしれませんよ、しかも定数百六十で。定数百六十って、今までないですよ、どんなに大きな私立大学でも百二十ですからね。
 大臣、じゃ、ここのところにあるような、具体的な需要が明らかだと、具体的な需要は分からないとまで開き直られましたが、百六十の根拠を示していただけますか。具体的な数字をもって、加計学園から言われたとか、そういうことじゃなくて、百六十が必要な理由を言ってくださいよ。
国務大臣山本幸三君) この点は何度もお話し申し上げたように、数字的にはっきり幾らが必要で幾らが足りないかというような話は、それは誰もできません。需要曲線なり供給曲線というのを正確に描ける人はいません。なぜならば、価格と絡んだ、それで決まるわけですから。
 今、私は、従来から主張しているように、現状起こっていることは、その場合に、経済学で足りないかどうかということを判断する場合には価格を見ると。私から見れば、まさにペットの診断なんというのは価格が高止まりしている。そういう状況のときには、通常は新規参入が起こるんですよ、自然にほっておけば。だけど、獣医学部は規制しているわけですからそれが起こらない。その結果、本来であれば、新規参入が起こって供給が増えて、そして価格が下がってきて、だけど、一定以上は下がり切れないところで均衡するわけですよ、それ以上になれば生産者の方も生活ができなくなるという状況が起こってきますから。
 だから、経済学的に言えば、その均衡点に達するまで幾らでも増やしたらいいという議論になるわけであります。だけど、そこは、そういう意味での数字というのははっきり出せないんだけれども、その百六十名が云々については、これは教員の数とかあるいは施設とか、そういうところで設置審において判断するものだと思っております。
○櫻井充君 済みませんけど、今の話をお伺いしていると、結局のところは潰れるべき、要するにペットの病院が潰れてくればいいんだと、そうやって市場原理で淘汰されていけば、いずれ価格も下がっていくし、みんなハッピーになるんだと。潰れていくところの病院のことは何も関係なしに価格だけ下がっていけばいいと。
 それは、もう一度申し上げておきますが、この間も指摘しましたが、安倍政権ではデフレからの克服と言っているんですからね。こんな、全ての分野で市場原理が働いて価格が下がっていったら今の方向と全然違うことになりますからね。
 こういう、この程度の方が担当大臣で、担当大臣として判断されるなんということ自体、僕は本当におかしな話だと。ちゃんと物事をもう少し分かって、良識的な人が判断されるべきですよ。だから、石破大臣のときには設置認可なんかまで進まなかったんですよ。それが、済みませんが、大臣になってからとんとんとんとん進んでいくようになりましたからね。
 まあいいでしょう。ですが、ここのところで、はっきり言っておきますが、具体的需要なんというのは明らかにならないということは御自身で今おっしゃったんですから、数は分からないと、あとは神のみぞ知ると、この間もおっしゃっていましたが、そういう方が適当にもう四条件をクリアしていると言い放つこと自体、私はおかしな話だと思います。
 それから、ちょっと話題変わりますが、これ、時間がないので。文部科学省で再調査をしてくださることになっていますよね。これは、どういう理由で、そして今どういう方向で調査されているんでしょうか。
副大臣義家弘介君) お答えいたします。
 現在、文部科学省では既に追加調査に着手しております。
 具体的には、これまで国会や報道等で指摘された点も踏まえながら、前回調査を行った国家戦略特区における獣医学部設置の担当である専門教育課の関係する共有ファイルや共有電子フォルダだけではなく、設置認可や国家戦略特区の窓口となる関係三課室の共有ファイル等まで調査範囲を拡大するとともに、ヒアリングの対象についても、前回の七人であったのに対して、今回は関係三課室の職員も対象とすることから増加し、またヒアリングも丁寧に実施することとしており、現在鋭意向き合っているところでございます。
 この追加調査の理由についてのお尋ねがありましたが、現在、設置審で静ひつな環境の中で専門的、学術的な議論が行われている真っ最中に様々な情報が次々に飛び出している中で、静ひつな環境での冷静な議論というものを一刻も早く取り戻さなければならない、そういう思いも含めながら追加調査を判断した次第でございます。
○櫻井充君 それだけですか。私は勇気ある職員の人たちのためにもやらなければいけないと思いますが、そこはないんですか。
副大臣義家弘介君) 単純に勇気あるとか勇気ないとかではなくて、様々な折衝の中で様々なやり取りがあったことは事実です。実際、そのやり取りに関わったのは、副大臣、そして大臣、さらには課長補佐級以上しか現実に関わっていないんですね。しかし、仄聞状況で、いろいろなものが次々に国会でもマスコミでも出ているという状況の中で、疑心暗鬼も広がっておりますし、何が本当のことで何が間違いなのかさえ、これ分からないような状況の中で行政の停滞を招いている部分も現実としてあるというふうに思っております。その意味で、追加調査をしっかりとして状況を明らかにするという判断をした次第でございます。
○櫻井充君 済みませんが、この調査は一体いつまで出る、いつまで出てくるんでしょうか。
副大臣義家弘介君) 現在行っているところですけれども、速やかに行って、結果を発表してまいりたいというふうに思います。
 また、様々な声がございますけれども、慎重には慎重を期して着実に、確実に行わなければいけない類いのものですので、途中で終わってしまうではなくて、しっかりとした調査の上で内容を明らかにしていきたいと思っております。
○櫻井充君 しかし、この資料が出てきてちゃんと国会で議論ができなかったら、資料提出されても、本当、まあ出したこと自体には価値があるかもしれないけれど、これはちゃんと国会で議論ができるまでに出してもらわないといけないんですよ。
 つまり、このままこの期間で国会が閉じるのかどうか分かりませんが、そうであるとすれば、あしたじゅうには出していただかなきゃいけないんですけどね。いかがですか。
副大臣義家弘介君) 現在調査中の中身についてはなかなか具体的に言えないのが現実ですけれども、進まない、進めています、進めていますけれども、完全に終わらないなかなか理由というのも中には存在しておりまして、それらのハードルをしっかり越えた上で速やかに報告させていただきたいというふうに思っております。
○櫻井充君 結局のところは、きちんとした情報が正しく出てこないから、だからみんなでおかしいと思っているだけの話ですよ。そして、こういうことに時間を割かなきゃいけないということ自体、僕は非常に不幸なことだと思いますよ。
 私は、農水委員会に所属させていただいたのは、地域の農業や水産業が駄目になってあれだけの過疎地になっていって、初めて農水委員会に入って、本当は農業問題をやりたかったんだけど、だけど、結局こういう大きな問題があるんですよ。総理のお友達だけが優遇されて、しかも、この後、これ本当にできたら、また私学助成金がどんどんどんどん入っていくんでしょう。国民の皆さんの税金ですよ。やっぱりこういうことを早くに片付けて、本来、本来、我が国が抱えている問題をきちんと議論しなきゃいけないんですよ。
 そういう意味でも、一日も早く提示していただくということをお願い申し上げて、それから最後に、ちゃんと今日の資料要求については次回の委員会までに準備していただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。