平成29年6月13日内閣委員会(田村智子議員)

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 加計学園獣医学部新設についてお聞きをいたします。
 前回、八日の内閣委員会で、事業者公募の条件として平成三十年四月開設がいつどこで決定したのかという質問をいたしました。山本大臣はパブリックコメントでも既に出しておりますと言われましたが、これ答弁になっていませんので、もう一度改めてお聞きいたします。
 平成三十年四月開設はいつどこで決まったのか、事前に提案者との協議はあったのか、お答えください。
国務大臣山本幸三君) 事前に提案者との協議はありません。
 共同告示に平成三十年度に開設と規定した理由でありますが、いち早く具体的な事業を実現させ効果を検証することが重要だとの観点から、効果が発現することとなる開設の時期を共同告示に規定し、早期開設を制度上担保しようとしたためであります。
 具体的な時期は、開学前年の三月末に設置認可申請、その後、夏頃に認可という例年のスケジュールを勘案し、最速で事業が実現するスケジュールである平成三十年四月の開学、すなわち平成三十年度に開設としたものであります。
 昨年十一月九日の諮問会議取りまとめ後、パブリックコメントを開始する、昨年十一月十八日でありますが、までに、パブリックコメントの概要案に平成三十年度開設と盛り込むことについて共同告示を共管する文科省と事務的に調整を行い、最終的に私が判断したものであります。農水省にも十一月二十一日にこの旨を通知しております。
 また、パブリックコメントの受付期間が終了した後、十二月末の段階で、共同告示に平成三十年度開設と規定することについて文科省農水省を含め最終確認し、本年一月四日に告示を公布したものであります。
○田村智子君 これ、事前の協議はないと。
 五月十日、衆議院地方創生特で、民進党宮崎議員の質問に佐々木局長は、今治市あるいは加計学園の方でできるだけ早く設置したいという意向で、スケジュールからいっても最も早い時期が三十年の四月だということで恐らく判断されて、それをパブリックコメントの資料として使わせていただいたと答弁をしています。
 大臣、今治市あるいは加計学園が最も早い時期を平成三十年四月と判断していることを承知していて、それを念頭に置いてあなたが御判断したということでよろしいですか。
国務大臣山本幸三君) 今治市がどのように判断しているかについては、私どもはそれまで承知しておりません。
 しかし、我々は、できるだけ早くということは当然念頭に置いて、常にそうしたスピーディーに規制改革をやるということで臨んでいるわけであります。最終的にそれがオープンになるのは十一月十八日のパブリックコメントのときであります。
○田村智子君 それ、局長答弁と違うじゃないですか。
○政府参考人(佐々木基君) 私の答弁が何か誤解を招いているようで大変恐縮でございますけれども、私が申し上げましたのは、今治市から、これは分科会における今治市の発言もございますので、できるだけ早く開学したいという意向は聞いておりました。私どもは、私どもとしてできるだけ早いスケジュールでやっていきたいという、国家戦略特区の特性上できるだけ早くということで、三十年四月ということで大臣の御判断をいただいてそのように決定させていただいた、そういうことを申し上げたところでございまして、誤解を招くような表現をしたことについては言葉足らずであったというふうに思っております。
○田村智子君 苦しい答弁ですよ、それは。
 前回、民進党の櫻井議員が、昨年八月三日、内閣府から今治市へのメールに、「スケジュールの共有を図り、当事務局からも、そのスケジュールに合わせ、進捗を確認できる体制をつくるべく、北九州市の別添データを参考に、広島県今治市のスケジュール表を作成願います。」と、こう書かれていたことを明らかにいたしました。これは情報開示請求によって今治市から出てきた資料です。
 資料の一枚目、私の配付資料の一枚目、それが今治市から内閣府への返信メールなんですよ、これが。今治市内閣府地方創生事務局に送付したスケジュール表。右下には、獣医学部新設は「H30・4月開学予定」、書かれています。これは、問合せの翌日、八月四日に作成されていることも右上の記述で分かります。今治市とスケジュールの共有をしていたということではありませんか。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のスケジュール表の作成につきまして、当時の担当者に確認をさせていただきました。昨年八月頃、担当者同士の情報共有のため、十特区全ての担当者に、北九州市の例を参考として、今後各区域で取り上げる可能性のある全ての項目、規制改革項目につきまして前広にまとめるよう依頼したということでございました。また、同担当者に確認をしたところ、広島県今治市が作成したこの表でございますけど、その担当者が受け取っていたということでございます。
 今治市の記載につきましては、平成三十年四月開学の場合というふうに書いてございます。開学の場合とございまして、今治市が様々なケースを想定して今治市の責任の下に記載したというものと考えております。
○田村智子君 いやいや、「H30・4月開学予定」と書いてあるじゃないですか。予定にしていることを知っていた、承知していたということでしょう。さっきの答弁と違うでしょう。これ開示請求で出ている資料ですよ。内閣府にあったんですよ。
○政府参考人(佐々木基君) 多分、先生の資料を拝見させていただいておるわけでございますけれども、一番下の一番左側のところに、獣医学部の新設、平成三十年四月開学の場合ということで書いておりまして、あくまでも私どもは、これは今治市において日程をシミュレーションする際に作ったものだという理解をしているところでございます。
○田村智子君 だから、最も早い時期は平成三十年四月という情報を共有していたということじゃないですか。大臣の答弁、間違っているというか、ごまかしで、虚偽の答弁しているということになりますよ。
 資料の二枚目を見てください。これ、昨年十月二十五日、これまでも指摘されていますね、今治市の国家戦略特別委員会協議会に提出された今治市が作成した資料です。これ、更に詳細な平成三十年四月開設までのスケジュール表があるんですね。
 しかし、それ、推移をずっと追っていきますと、例えば、十月下旬から十一月上旬、赤い文字のところですね、「告示改正に向けた方向性が提示(獣医学部新設に関する方針案)」、「共同告示案(定員規制の特例措置)」「パブリックコメント開始」とあるんですよ。これ、実際に十一月九日の諮問会議で、また十八日にパブコメの募集となりました。まさに一致しています。事業者の公募時期、スケジュール表では十二月中下旬、これは、実際は今年の一月四日と少しずれ込みますが、ほぼ重なります。平成二十九年一月中下旬、今治市分科会と今治市のスケジュール表に書いてあります。実際に一月十二日に行われて、ここで加計学園を事業者として決定しています。さらに、一月下旬、区域会議と諮問会議、この二つの会議は一月二十日に開催され、分科会の決定事項を確認しています。
 今治市のスケジュール表のとおりに進んだということになりますよね。こんなスケジュール表を今治市だけで作ることはできないはずです。スケジュール表を共有していた、そういう情報の交換があった、そういうことじゃないんですか。大臣。
国務大臣山本幸三君) 共有していたというようなことではありません。
 今治市がそれなりのシミュレーションをするというのは、私は当然のことだと思います。自分たちの考えているスケジュール感に基づいていろんなシミュレーションをやるんだろうというふうに思います。
○田村智子君 じゃ、そのシミュレーションとして最も早い時期が平成三十年四月だということを知っていた、よろしいですね、それで。
国務大臣山本幸三君) 私どもがそれを知っていたということではありません。
 私どもは、申し上げたのは、平成三十年の四月というのはパブリックコメントのときに初めて出てくる数字でありまして、そのときにそれぞれの自治体が知ったということだろうと思います。
 ただ、その以前に、できるだけ早期に実現ということは常々言っているわけであります。これは、もう国家戦略特区の特性上、スピーディーに岩盤規制を改革するということでありますので、そういうことを含めて、今治市においてそれなりのシミュレーションはやるんだろうと思います。こんなことはどこでもやることだと私は思います。
○田村智子君 情報開示請求で出てきているんですよ、内閣府に提供した今治市の、場合であったとしてもシミュレーションであったとしても、平成三十年四月開学って。だから、シミュレーションであったって、最も早いのが平成三十年四月だと内閣府が共有していないなんという、こんなことあり得ないじゃないですか。この資料を受け取っているんでしょう。違うんですか。答えられないの。
○政府参考人(佐々木基君) 事実を申し上げますと、この頃、別に今治に限らないんですけれども、各特区に対しまして、いろいろな規制緩和をお考えになっていらっしゃいますので、そのスケジュールについて事務的に担当者の方から、どういうスケジュールかということでシミュレーションして出していただくということをやったようでございます。
 したがいまして、先ほど申しましたように、担当者レベルでは、あくまでも一つのシミュレーションということで、こういうことを今治市が出してきたという担当者レベルの認識はあったかもしれませんけれども、少なくとも私どもは、今治市についてその開学の時期について承知しているということはございませんでした。
○田村智子君 もう全然むちゃくちゃな答弁ですよ。むちゃくちゃですよ。これ知っているから、五月十日のときには局長は、それを資料にして平成三十年四月と、これが正直な答弁じゃありませんか。
 じゃ、次に聞きますよ。
 先ほど櫻井議員の質問のところで、今治市とこれ何度も会っていると、これまた情報開示で出てきていて、新聞でももう十二回会っているということが報道されていて、さらに櫻井議員は、精査したところ、そのうち十一回は確実に獣医学部の新設についての協議だろうということだと。その最後が十一月八日で、先ほど櫻井議員は、そのときに、翌日十一月九日、獣医学部新設の決定をする諮問会議の資料を今治市に渡しているということを今治市が、まさに出張の提出資料ですね、そこに添付されていたものとして追及されました。
 今治市に渡していたんですか、翌日の諮問会議の資料を。
○政府参考人(佐々木基君) これは、全く不適切なことであったと思っております。(発言する者あり)全く不適切なことであったと思っております。
 前日に今治市が来たので、どうも担当者の方が、実は、今治市の者があした諮問会議があるんですねということで、担当者の方で渡してしまったということのようでございまして、これは全く不適切だと思っております。これは私どもとしては反省しなければいけないことだと思っております。
○田村智子君 それを渡すぐらいですから、事前に協議していないなんということはあり得ないじゃないですか。何の答弁ですか、これまでの議論は。これ、ゼロからやり直さなきゃ駄目ですよ、答弁。
 もう一点確認します。
 前回、私は、獣医学部新設の事業者公募が広島県今治市特区でしか行われなかったのはなぜなのかという質問をいたしました。山本大臣は、京都府よりも今治市の方が事業の早期実現性という観点から熟度が高いと最終的に私が判断したというふうに答弁されました。
 しかし、今治市は事業者が明らかじゃないんですよ。二〇一四年、新潟市が提案したときも、新潟市は大学名を挙げていました。京都府の提案は、当然、京都産業大学との言わば共同の提案になっています。しかし、今治市は事業者について何も説明していません。事業者が分からないのに、どうして早期実現性が優れていると大臣は判断されたんですか。
国務大臣山本幸三君) 本年一月四日の事業者公募の手続に入る前の年末年始の段階で、今治市の提案の中に、専任教員の数、あるいは地元との連携、教育内容の各点について、事業の早期実現性という観点から京都府の提案よりも今治市の提案の方が熟度が高いと判断して、今治市において構成員公募を行うことといたしました。
 具体的には、専任教員の確保については、今治市は専任教員を七十名確保するとしており、その確保先についても、海外製薬企業、中央官庁のほか国際機関での経験者、あるいは国際協力機構を含めて途上国経験を持った人材等が示されており、教員の確保の道筋が立っていると言えます。
 地元との連携については、水際対策について、今治市は、四国知事会等が要望するなど広域的な対策を強化する具体的なアクションを起こしております。他方で、京都府等は、獣医学部のある大阪府との連携が必ずしも確保されていないなど不十分と評価せざるを得なかったということであります。また、獣医学部の設置は地域の活性化に大きく貢献する必要があることから、京都府等の提案にその具体性がない反面、今治市は、まち・ひと・しごと総合戦略等に位置付けた上で、卒業生を地元の産業動物分野に就職させるための奨学金の仕組みなどの工夫を凝らしているところであります。
 京都府等はライフサイエンス研究を提案しておりますが、水際対策に関する部分が薄いと。他方、今治市は、現場体験学習などを通じて卒業後に産業動物を扱う分野に進むよう誘導するとともに、畜産業のみならず、地元の水産資源を対象とした感染症対策など、地元固有の資源に着目した、より具体的な内容になっていると評価できるところであります。
 このように、今治市の提案は事業の早期実現が見込まれると判断したものであります。
○田村智子君 前回と同じ答弁ですので、それはもう内閣府が作った答弁書そのものだということで、言い間違いじゃないということなんですよ。
 じゃ、もうちょっと具体的にお聞きしましょう。
 私が聞いているのは、事業者が明らかじゃないのに何で分かるのかという問題です。とりわけ、冒頭に挙げられた専任教員の確保の面で、京都府等と比べて優れておりました、専任教員の確保というのは事業者である学校法人が行うものですよ。今治市は専任教員の確保なんかできないですよ、公立大学つくるわけじゃないんだから。
 何で専任教員の確保が今治市はできると。京都は十一人とか数挙げていますよ。なぜ今治市は事業者が分かっていないのに専任教員の確保ができると、そう判断されたんですか。
国務大臣山本幸三君) 今治市は、これまでの八年間という長きにわたる構造改革特区を用いて提案を行ってきた蓄積がある中で、様々な検討が深まり、熟度が高まることにより事業の早期実現性が見込まれると判断したものであります。
 専任教員につきましても確保の道筋が立っているということで、すぐにでも開学が可能であり、かつその人数が多いほど、様々な選択科目の設定により一定以上の教育の質が担保されるというようなこと、先ほど申し上げましたように、地元の連携やカリキュラムの面等で早期実現性が評価できるとしたものであります。
○田村智子君 今の答弁だと、構造改革特区の提案があるから分かったんだと言われますが、構造改革特区の提案見てみますと、加計学園は、二〇〇七年から二〇〇九年までは五回共同提案していますけれども、それ以降十一回の提案では、加計学園は消えています。しかも、最後の二〇一一年十二月以降、第二十一次提案以降は大学に関する記述はほとんどありません。専任教員のことなんか書いてあるわけがないんですよ。
 どうして専任教員の確保が京都より優れていると、何の資料を基にして判断されたんですか。
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
国務大臣山本幸三君) 今治市の資料において、その提案の資料の中でそのように書かれているわけであります。
○田村智子君 いつの資料にどう書いてあるんですか。事業者が決まっていないんですよ。今治市が確保できるわけがないじゃないですか。
国務大臣山本幸三君) これは、二十七年六月五日のワーキンググループで今治市が提案しているところでありまして、コアカリキュラムの実施、必要な教員七十二名程度を確保ということで書かれているわけであります。
○田村智子君 それは答えになっていないですよ。こういうふうに確保したいという提案書かもしれないですよ。だけど、市が確保することはあり得ないでしょう。あり得ないでしょう、市が確保することは。
 どうして専任教員が確保できると判断されたのか。
国務大臣山本幸三君) それは、今治市がそういうふうにしっかり確保できるということであります。
○田村智子君 あなたが判断したと言っているでしょう。山本大臣が判断したんですよ、京都と比べて。京都は十一人と書いてあります。獣医師十一人確保していると。それから、ほかのいろんな学部もあるし、獣医学部に相当近い学部もつくってきていると。事業者がはっきりしているから、当然どういう教員を確保しているかは極めて具体的です。
 今治市がより具体的だと、早期実現性があるとあなたが判断したのはどういう資料を基にしているのか。
国務大臣山本幸三君) これは、従来の構造改革特区からのそういう今治市の資料と、そしてこのワーキンググループ等に提出された資料に基づいて判断しているわけであります。
○田村智子君 ちょっと、委員長、これ、ちゃんと調べていただきたいんです。
 それじゃ、構造改革の提案、調べてくださいよ。一旦ちょっと議事止めていただかないと。お答えになっていないですもの。分かりますよね。事業者でなければ、こんなことはできないんですよ。加計学園から聞いたなら聞いたと言えばいいじゃないですか。それ以外に答弁あり得ないんですよ。どうなんですか。答えられないんだったら、ちょっと一旦休憩していただきたい。
○委員長(難波奨二君) 山本大臣、お答えください。
国務大臣山本幸三君) 繰り返しになりますが、今治市のワーキンググループに対する提案でそのように書かれているわけでありまして、それを基に私どもは判断しているわけであります。(発言する者あり)
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
国務大臣山本幸三君) 私どもは、特区で判断する場合に、自治体からそういう提案があって、その中身について判断して、最終的には事業者は公募で決まっていくわけであります。その際に、その自治体、つまり今治市からはそういう必要な教員も確保しているというように聞いているわけでありまして、その点も含めて、ほかの点も含めて早期実現性の可能性があると判断したわけであります。
○田村智子君 本当にむちゃくちゃな答弁なんですけど。じゃ、今治市が確保していると説明されたんだとしたら、一体どこで説明したんですか。私が見ているヒアリングでは、ないですよ、確保しているという説明は。
 しかも、確保しているという説明が、じゃ何回もやられた協議の中で出てきたとしましょうや。それだったら、どの事業者が確保しているんですかと聞くのが普通じゃないんですか、違うんですか。
国務大臣山本幸三君) 確保しているというのは、先ほど申し上げたように、ワーキンググループに対する資料できちっと出ております。それから、ワーキンググループ等の議論等については、それはそれぞれの専門家は聞いているわけでありまして、そこのところは議事要旨等で明らかになっていると思います。
○田村智子君 じゃ、その説明は、今治市がもう確保したということでよろしいんですか。
国務大臣山本幸三君) 今治市が確保していると、確保できるというように説明しているわけであります。
○田村智子君 あり得ないですよね。あり得ないでしょう。公立大学つくる計画だったんですか。今治市が確保しているってあり得ないでしょう。
国務大臣山本幸三君) 私どもは、そういう提案を実際に聞くのは、自治体からそういう事業について提案を聞いてくるわけでありまして、その自治体がそういうふうに確保していると言っているわけであります。
○田村智子君 そんなのでどうして実現性があると分かるんですか。おかしいでしょう。今治市が私立大学の教員を確保しているんですか、それじゃ。そういう説明があったということですか。
 担当者、どうなの、そういう説明があったの。今治市がこれこれこういう人を確保していますと、そういう説明があったんですか。藤原審議官、どうなんですか。
○政府参考人(藤原豊君) お答えを申し上げます。
 大臣がおっしゃっておりますけれども、今治市を一義的に私どもヒアリング対象にしておりまして、今治市が事業者候補の方々と様々な御議論をされて、今治市の責任でお答えを、あるいは資料を作られたというふうに考えております。
○田村智子君 そうしたら、具体的な、早期実現性なんですから、その候補がどこでどういう人確保するのかということを聞いていたということで、藤原さん、よろしいんですね。
○政府参考人(藤原豊君) その時点でどちらの事業者かということは、当然のことながらまだ法的なプロセスはございませんけれども、今治市の方で様々な議論を様々な事業者とされていたというふうに考えております。
○田村智子君 これ、もう破綻しています。こんなので実現性なんと言ったら、ばかにされますよ。一方は、京都産業大学が事業者として分かっている、どういう教員を確保できるかも分かっている、にもかかわらず、早期実現性は今治市がある、どういう判断しているんだということになりますよ。とんでもないことになってきましたね、本当に。
 私、ちょっともう一問お聞きしたいんですけど、これ、私、つまり、もう平成三十年四月開学をゴールとして、もう加計学園ありきで具体的な構想を今治市と何度も協議していた、その情報が内閣府の中でごちゃ混ぜになっちゃって、大臣の答弁作るときに思わず教員の確保まで書いちゃったんじゃないのかと、そういうふうに言わざるを得ないんですよ。
 土地の確保までならまだ分かりますよ。教員の確保まで書いた。それは、もう何度も協議しているものだから、本来、一月四日以降、事業者公募して以降でしか分かりようのないはずの教員確保のことを、具体的な、早期実現性の根拠として挙げるような答弁書内閣府が作ったということ、それ以外私、説明付かないと思うんですけれども、もう加計学園ありきで協議していたということでしょう。そうでなきゃ説明付かないですよ。
○政府参考人(佐々木基君) これは、今治市のワーキンググループのヒアリングを御覧いただくと、そこで今治市から聞いているわけです。そのときに添付している資料の中で必要な教員七十二名程度確保ということをはっきり書いているわけでございまして、我々は今治市からヒアリングを受け、ワーキンググループでヒアリングをさせていただいたときに、そういうことで今治市として責任を持って出していただいている資料を私どもが受け取っていると、こういうことでございます。
○田村智子君 もう、本当に、今治市は確保できないんです、何度も言いますけれども、当たり前のことですけれども。そんなので早期の実現性なんということを判断したなんて、あり得ない答弁だと、虚偽の答弁しているというふうに言わざるを得ません。
 山本大臣、私、もう一点お聞きしたいんです。
 大臣は、加計理事長と九月七日に昨年会ったと、この報道があったときに、加計学園の理事長と大臣も友人だというふうに報道がされています。だけど、どういう友人かというのはいろいろ探してみても出てこないんですね。山本大臣、加計理事長と御自身はどういう御関係なんですか。
国務大臣山本幸三君) 全く友人でもありません。交友関係は全くありません。昨年九月七日に私への面会の要望があり、そこでお会いしたのが初めてであります。
○田村智子君 前に聞いたときには、友人だから知っていたんじゃないですかと聞いたとき、うなずいていらしたから友人かと思ったんですけど、じゃ、その報道が間違っていると。分かりました。じゃ、それはそこでいいとします。
 しかし、私、これ安倍総理の本当に進退に関わる疑惑なんですけれども、これ、山本大臣自身も、ここまで私の判断、私の判断と言い続けたわけですよ。
 私がこれまで明らかにしてきた問題は、一つには十一月九日の決定が、どうやって閣議決定である獣医学部新設の四要件、これをクリアしたのか。文科省農水省獣医学部新設を認めるという結論は出していないのに、なぜ十一月九日の諮問会議の決定が出たのか。
 これ、どんどん詰めていくと、山本大臣は私が判断をしたというふうにお答えをされる。平成三十年四月開学、これどうして入ったんだと聞くと、これも私が判断をしたと、こう言われる。また、今の、今治市が教員の確保なんかできるはずがないのに、教員確保の面で比べてより具体性があった、京都よりも具体性があるんだと、早期実現性があるんだと私が判断して広島県今治市特区だけでの公募にしたと。
 そうなると、これはもう山本大臣御自身も、政治を本当にゆがめる、そういうやり方の先頭に立っていると、こう言わざるを得ないと思うんですが、いかがですか。
国務大臣山本幸三君) 全くそんなことはありません。ルールに従ってやっております。文科省農水省とはきちっと調整をしているわけであります。
 私の考えは、とにかく岩盤規制は突破しなきゃいけない、規制改革をスピーディーにやらなきゃいけないというのが私の信念であります。したがって、それに基づいてやっているわけでありまして、その際に事務方を含めていろんな議論をやります。そこで、我々は現時点において、まさに価格が高止まりしている、そういうこともある、それから新規、先端ライフサイエンス等の需要もあるというようなことをるる説明して、そこで文科省とやり合うわけでありますが、そうした議論を含めて、ワーキンググループ等の有識者ともそういう議論をしていくわけであります。
 その中で、最終的に、もしそれが、その規制改革が難しいということであれば、まさに規制やっている所管省庁においてその難しいという正当な理由を適切に述べなければいけないというのは特区の基本方針で、これは閣議決定で決まっているわけですから、守らなきゃいけない話です。それをやらなかったわけですから、もうある意味でいえば議論をすれば我々は勝ったということですよ。そういう意味で、文科省はそういうことをしなかったということでありまして、私どもは、それは四条件は満たされるということを認めたということだということで、最終的に、その文案については、私が判断してこれでいこうというふうに決めたわけであります。
○田村智子君 これ、もう今治市から出てきている資料で、皆さんの答弁に数々の虚偽があるということがもはや明らかになりました。
 ここで質疑を終わらせるわけには絶対にいきませんし、今日せっかく来ていただいたのに農業支援のところの質問に入ることができなかったので、次回、この法案については引き続き質問をしたいというふうに思いますので、委員長、是非次回も十分な時間を取った審議ができるよう理事会で協議をいただきたいと思います。
○委員長(難波奨二君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○田村智子君 終わります。