平成29年11月30日参議院予算委員会(福島瑞穂議員)

○委員長(金子原二郎君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
福島みずほ君 希望の会(自由・社民)福島みずほです。
 加計学園についてお聞きをいたします。
 私は、質問主意書を四月十八日付けで提出をしております。(資料提示)安倍首相が、加計学園の加計孝太郎理事長が今治市獣医学部をつくりたいと考えていることをいつから知っていたのか。四月二十八日の答弁書、二〇〇七年、平成十九年十一月、加計学園がその候補となる者である旨記載されているというふうになっております。
 総理、質問主意書に関する答弁書で、閣議決定しておりますから、総理はこの答弁書を了解しているということでよろしいですね。
国務大臣梶山弘志君) 質問主意書の内容ですので、私の方からまず説明をさせていただきます。さきの閉会中審査におきましても説明させていただきましたけれども、もう一度改めてということになります。
 今治市獣医学部新設に係る構造改革特区の申請は、平成十九年の福田内閣のときに初めて申請が行われ、それ以来、民主党政権の頃までは加計学園の事業主体である旨の記載がありました。合計で十五回申請をしておりまして、そのうちの最初の五回が加計学園の名前が出ているということであります。
 この答弁書では、政府は継続しているものであることから、まず、こうした第二次安倍政権が発足する以前の事実関係について記載をさせていただきました。第二次安倍内閣の発足以降も、今治市から四回にわたって構造改革特区の申請が行われました。これらについては、そのいずれにおいても今治市からの提案に加計学園との記載はございません。こうした事実関係を前提に、この答弁書においては総理が知っていたとは一言も書いておりません。
 ただし、政府は継続しているものであり、一連のこうした提案を受けてその後の様々な政府決定がなされたこと、構造改革特区に係る対応方針は総理が本部長を務める構造改革特区本部で決定していることから、この答弁書は、今治市からの提案について、今治市からの提案について総理が知り得る立場にあった趣旨を答弁をしたものであります。
 しかし、さきの閉会中審査で総理が改めて整理して申し上げたとおり、今治市の提案については、数十件ある案件の一つにすぎず、結果も四回とも提案を事実上認めていないものでありまして、しかも今治市の名称だけということでありまして、実際には全く認識をしていなかったものと考えております。
 最終的に、本年一月に事業者の公募を行い、加計学園から応募がありました。その後、一月二十日の諮問会議で認定することになりますが、その際は、総理は初めて加計学園の計画について承知したところであります。
福島みずほ君 総理は、この答弁書閣議決定していますから、了解していたんですね。
内閣総理大臣安倍晋三君) 閣議決定していたものについては了解をしております。
福島みずほ君 さっきの答弁、全く納得できません。
 これははっきりこう書いています。考えていることを二〇一六年十一月九日以前に安倍首相は知っていたのか、知っていたのであればいつから知っていたのか。知り得る立場なんて書いていないですよ。これ、文書で出して文書で回答です。これは、総理が了解していた、いつから知っていたのかということについて、二〇〇七年十一月、加計学園がその候補となる者である旨記載されているとなっているじゃないですか。ここで一月二十日など書いていないですよ。総理、いかがですか。
内閣総理大臣安倍晋三君) ただいま大臣から答弁したとおりでありますし、また私自身も閉会中審査で御説明をさせていただいたところでございますが、さきの閉会中審査で改めて整理して申し上げてきたとおり、今治市の提案については数十件ある提案の案件の一つにすぎないわけでありまして、結果も四度とも提案を事実上認めないものでありました。言わば、事実上これ認めていないもので、数十件あるものでありますから、それを私が一々これを、資料を読むということはないわけでありまして、実際に全く認識をしていなかったということでございます。
福島みずほ君 質問主意書に関して、安倍首相はという主語で私は聞いています。これ、了解しているんでしょう、答弁も。
内閣総理大臣安倍晋三君) 答弁は了解しております。
福島みずほ君 二〇〇七年ってはっきりしているじゃないですか。
 次に、この参議院予算委員会、次に、六月、この予算委員会、六月十六日の予算委員会の質問です。ここも端的です。
 総理、加計学園の加計孝太郎さんが今治市獣医学部をつくりたいというのはいつから知っていましたか。さっきの質問主意書と同じ答弁の中身です。構造改革特区で申請されたということについては私は承知をしていた、はっきり承知をしていたって書いているじゃないですか。同じですよ、質問主意書の答弁も、この予算委員会の答弁も一緒です。構造改革特区のときから加計学園を知っていたということでよろしいですね。
内閣総理大臣安倍晋三君) さきの閉会中審査においても私から、整理させて、答弁を既にさせていただいているものでありますが、構造改革特区における今治市の提案については、数十件ある案件の一つにすぎず、結果も、四度ともこれ案件を、提案を事実上認めないものでありました。実際には私は、先ほど申し上げましたように、全く認識はなかったわけであります。
 他方、その対応方針は、私が本部長を務める構造改革特区本部で決定していることから、当時私が、他の方の御質問に答弁していたように、今治市の提案について知り得る立場にあったことを申し上げようとしていたその答弁の前に、これはこう答弁をしていたわけでございます。
 この答弁では、今御指摘のあった部分に続けて、今その御紹介をいただいている私の答弁に続けて私はこう答えているわけでありまして、国家戦略特区に申請すれば私の知り得るところになるといったことも申し上げているわけでございまして、それを何か割愛しておられますが、当時は様々な論点についてこれ福島議員から矢継ぎ早に質問をいただいたわけでありまして、その中でお答えするに当たり、今治市の提案と加計学園の申請、構造改革特区と国家戦略特区などを混同して、整理が不十分なままお答えをしてしまったことは事実でありまして、正確性を欠いたことは率直に認めなければならないと思いますが、それを整理した上で、既に閉会中審査において整理した上に答弁をさせていただいているところでございまして、正確には知り得る立場にあったということでございます。
福島みずほ君 うそばっかり言わないでください。質問主意書は文書ですから、文書でやって文書の回答です。時間を掛けて文書で書いているものです。そして、この委員会も、はっきり総理は、いつから知っていましたかということに関して構造改革特区と、そのときから私は承知をしていたと言っているじゃないですか。これはそのとおりでしょう。これを……
○委員長(金子原二郎君) 福島みずほ君、福島みずほ君、質問中ですが、うそばかりという言葉はこの場に合わないと思いますので、そこは訂正してください。
福島みずほ君 じゃ、虚偽答弁じゃないですか。明確な虚偽答弁ではないですか。虚偽答弁ですよ。虚偽答弁ですよ。
 なぜならば、これ見てください。文書でも、そして委員会でも、総理はいつから知っていたかに関して、構造改革特区って答えているじゃないですか。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記起こしてください。
 質問者は、質問の中身については十分注意してやっていただきたい。やっぱり断定的な言い方というのはいかがなものかと思いますので、そこは十分に注意しながら質問をしていただきたいと思います。
福島みずほ君 総理ははっきり断定しています。まさに六月十六日に、構造改革特区のときに私は承知をしていた。そして、文書による回答でも同じ回答です。
 次を見てください。
 質問主意書に対する回答と、六月十六日のこの参議院予算委員会の答弁は一緒です。唯一違うのが今年の七月二十五日、一月二十日に初めて知ったというものです。私はこれは本当に驚きました。総理は、三月十三日、十五年間頑張ってきたのが加計学園なんですよ、諦めないでやってきたのが加計学園なんですよと言っております。今年の一月二十日初めて知ったなんてあり得ないじゃないですか。
内閣総理大臣安倍晋三君) この件についても閉会中審査で既に申し上げているところでございますが、今治市のこの提案についてはまさに今治市が提案者であったわけでありますが、最終的にこの公募に応じて、加計学園が公募に応じた段階で、我々が知る立場になる本年一月に、事業者の公募を行い、加計学園から応募があったその後、一月二十日に諮問会議で認定することになりますが、まさに私が出席をするのは諮問会議でありますから、ワーキンググループ等に私は出席をしないわけでありますし、一々その状況について報告を受けることもありません。
 ですから、加計学園から応募があったその後、一月二十日に諮問会議で認定することになりますが、その際に私は初めて加計学園の計画について承知をしたところであります。
福島みずほ君 誰も納得しないですよ。
 総理は何度も、文書で、そしてこの委員会の中で、私は構造改革特区に申請されていることについて承知をしていたと言っているじゃないですか。二〇〇七年十一月です。さっきも言いました、十五年間頑張ってきたのが加計学園で、諦めなかったのが加計学園なんだと、三月十三日、この予算委員会で言っているじゃないですか。つい二か月前に加計学園というのを生まれて初めて知ったなんて言っていないですよ。
内閣総理大臣安倍晋三君) 私は、生まれて初めて知ったということは言ったことはないわけでございまして、私の答弁において、先ほども申し上げましたが、そこで御紹介されている、そこで申請されたということについては私は承知をしていたところでございますがと言って、その後、私は、申請をすれば私の知り得るところになるということでございます、つまり知り得る立場ということを申し上げようとしていたわけでございまして、この間、答弁において構造改革特区と国家戦略特区をこれは混同して答えているのは事実で……(発言する者あり)いや、それが事実でございまして、答弁した私が答えているわけでございますから。それを整理して、混同していたということについてお話をさせていただき、整理をさせて、既に、既にですね、これは閉会中審査で答弁させていただいているところでございます。
福島みずほ君 全く納得いきません。
 混同なんか総理はしていないですよ。質問主意書答弁書に、構造改革特区で二〇〇七年十一月ですよ。そして、この予算委員会で聞いたときに、二〇〇七、構造改革特区のときから私は承知をしていましたと言っているじゃないですか。
 混同なんかしていません。質問主意書で混同なんかできないでしょう、文書で回答するんだから。
内閣総理大臣安倍晋三君) 質問主意書では当然混同はしておりません。混同はしていないわけでありますし、その質問主意書においては、知っていたということは、先ほど梶山大臣が答弁をさせていただいたように、答えていないわけでありまして、その趣旨は知り得るところにあったということでございます。
 今委員は、この国会における答弁と主意書における答弁を混同して、まさに混同しておられるわけでありますが、主意書で述べていることはそのとおりでありますが、答弁においては、まさに矢継ぎ早に質問される中において構造改革特区と国家戦略特区をこれは混同して答弁をした。しかし、その後、承知をしたということを修正しようと思って、知り得る立場にあったということを申し上げたんですが、そのときに構造改革特区と言うべきところを国家戦略特区と、こう申し上げてしまったということでございまして、その後、閉会中審査においてはそれを整理させていただきまして、もう一度答弁をさせていただいたところでございます。
福島みずほ君 全く納得いきません。
 これは構造改革特区と、質問主意書の答弁でも、この六月十六日のまさに予算委員会でも言っています。主意書では、私の質問は簡単です、総理がいつ知ったのかというふうに聞いている質問主意書のトップに総理はこのように書いているわけです。二〇〇七年十一月、加計学園がその候補となる者である旨記載されておりと。いつから知ったのかという質問に対してこの答弁、構造改革特区のときから知っていたということじゃないですか。
 なぜこの質問をするのか。総理がなぜ一月二十日に初めて加計学園だというのを知ったのかと、どうして誰も信じないそういうことをおっしゃるのかということなんです。おかしいですよ。それは、加計学園ありきでやってきたことを隠すためではないですか。
内閣総理大臣安倍晋三君) これは、先ほどもう既に梶山大臣から答弁をさせていただいたところでありますが、今治市獣医学部新設に係る構造改革特区の申請は、平成十九年の福田政権のときに初めて申請が行われ、それ以来、民主党政権の頃までは加計学園が事業主体である旨の記載があった、これは福田政権までですね、あったわけであります。
 この答弁書では、政府は継続しているものであることから、まず、こうした第二次安倍政権が発足する以前の事実関係について記載をしていたわけであります。その記載において、福田政権の頃は加計学園が主体であるから私が知っていたということは一言も書いてないわけでありまして、言わばそれまでのどういう事実であったかという経緯について説明をさせていただいています。
 そして、その後の第二次安倍政権の発足以降も、この後は言わば主体がこれ今治市になるわけでありますが、今治市から四度にわたって構造改革特区の申請が行われました。しかし、これらについては、そのいずれにおいても今治市からの提案に対して加計学園との記載はないわけでありまして、これは安倍政権になってからは記載はないんです。しかし、それだけではなくて、一応念のためにそれまでの経緯も示しているということであります。
 こうした事実関係を前提に、この答弁書においては私が知っていたとは一言も書いていないわけでありまして、政府は継続しているものであり、一連のこうした提案を受けてその後の様々な政府決定がなされていること、構造改革特区に係る対応方針は私が本部長を務める構造改革特区本部で決定していることから、この答弁書今治市からの提案について私が知り得る立場にあった趣旨を答弁したもの。
 私、立場上知り得る立場にあったわけでありますが、先ほど答弁させていただいたとおり、数十件ある案件の一つでありまして、私が一つ一つそれをチェックをするわけでは全くないわけでありまして、全く事実上は見ていないわけでありまして、しかも結果も、結果も四度とも提案を事実上認めないものであって、事実上認めていないものは、そもそもこれ十数件見てはおりませんが、さらに認めていないものでありますから私がそれを見るということはない、実際にはないわけでありまして、つまり認識はしていなかったということでございます。
福島みずほ君 納得できない、全くできません。
 質問主意書の私の質問も予算委員会での質問も非常に簡単です。これは、安倍首相は、学校法人加計学園の加計孝太郎理事長が今治市獣医学部をつくりたいと考えていることを二〇一六年十一月九日以前に知っていたか。知っていたのであればいつから知っていたのかということに対して、二〇〇七年十一月と、こう出ているわけです。
 それだったら、もし本当に今治市に加計孝太郎さんがまさに獣医学部をつくりたいと思っているのを今年の一月二十日に初めて知ったのであれば、この答弁書は、今年の一月二十日に初めて知りましたとなるべきじゃないですか。そうなっていないんですよ。どうして、だから、総理が答弁を変えるのか。一月二十日に加計学園のことを初めて知ったなんて誰も信じないですよ。
 ずうっと御飯を食べ、ずうっとゴルフをし、クリスマスイブも去年もおととしも会って、ずうっと会っていて、そして、総理は三月十三日、この予算委員会でこうおっしゃったんです。加計学園は十五年間頑張り続けてきたと、十五年間申請をし続けてきたのは加計学園なんですよと。十五年間頑張り続けてきたのを総理は知っているじゃないですか。
内閣総理大臣安倍晋三君) それは、言わば一月二十日以降は私は知っているわけでありますから、そしてその後、これが問題になって後は説明を受けたわけで、事務方から説明を受けたわけでありまして、当然私は知っていたわけであります、この場で答弁したときにはですね。
福島みずほ君 あり得ないです。今までのその質問主意書や答弁と全く違う。しかも、腹心の友に関して、加計学園というのを初めて今年の一月二十日って、もうびっくり仰天ですよ。今までの私の質問主意書やこの予算委員会の答弁を踏みにじるような答弁は本当に許せないというふうに思います。おかしいですよ。何かを隠したいからこそ、一月二十日に初めて知ったとおっしゃっているんじゃないですか。
内閣総理大臣安倍晋三君) これについてはもう今までるる説明をしてきたとおりでございます。確かに学生時代からの友人でありますが、彼は私の地位を利用して何かを成し遂げようとしたことは一度もないわけであります。ですから四十年間友情が続いたんだろうと、こう思うわけでございます。
福島みずほ君 考えられません。
 このことについては更に追及をしていきます。森友学園の問題、加計学園の問題について真摯に丁寧に説明はないと思います。森友学園の問題について安倍昭恵さんの証人喚問が必要です。
 総理は、自分が妻の代わりに話すと言います。でも、夫と妻は別人格で、代わって話せることではないじゃないですか。
内閣総理大臣安倍晋三君) 言わば、家内が、妻がどのように関わっていたかということについては、私も妻から全て聞いているわけでありまして、私がここで責任を持って答弁をさせていただいているところでございます。
福島みずほ君 別人格ですよ。裁判の証人でも夫が妻の代わりに話すなんということはないですよ。まさに安倍昭恵さんの証人喚問と加計孝太郎さんの証人喚問を要求します。
 次に、憲法についてお聞きします。
 総理は、憲法九条三項に自衛隊を明記するというふうにおっしゃっています。この九条三項の自衛権の明記、この自衛権には、集団的自衛権の行使をするということも含まれるということでよろしいですね。
内閣総理大臣安倍晋三君) 基本的に、私はここには総理大臣として出席をさせていただいておりますので、言わばこの憲法の例えば自民党案について答弁をする立場にはないのでございますが、それを申し上げた上で、この自衛隊、一項、二項を残した上においてこの自衛隊を明記する場合は、言わば一項、二項、そして二項を残すわけでありますから二項の制約は残るということでございますので、言わばもう既に一項、二項のある中において、我々、集団的自衛権の行使について一部容認、三要件を満たせば一部容認をするということについて解釈を変更したわけでありますが、それはそのままということでございます。
福島みずほ君 集団的自衛権の行使は憲法違反だと歴代の自民党言っておりましたが、今の答弁でも、その自衛隊が行使する自衛権の中に集団的自衛権の行使を含むという答弁がありました。ですから、戦争をしない国から戦争をする国への九条三項が九条一項、二項を完璧に破壊するものになるというふうに思います。
 先ほどまさに、委員長、私は証人喚問、安倍昭恵さんと加計孝太郎さんの要求をいたしました。よろしくお願いします。
○委員長(金子原二郎君) 正式な要求でいいんですか。
福島みずほ君 はい、そうです。
○委員長(金子原二郎君) それじゃ、後刻理事会で協議いたします。
福島みずほ君 総理、「総理」という本を書いたジャーナリストを総理は御存じですか。面識はあるでしょうか。御存じでしょうか。
内閣総理大臣安倍晋三君) 私は、取材対象として知っているということでございます。
福島みずほ君 公権力の行使について検証しなければならないと思っているので質問させてください。
 無罪の推定があり、不起訴になっておりますが、逮捕令状が発付され、そしてこれが執行の直前に取消しに、執行されませんでした。このことを総理は御存じでしょうか。
内閣総理大臣安倍晋三君) それはどういう案件でございましょうか。
福島みずほ君 不起訴になった犯罪の被疑事実は準強姦事件です。
○委員長(金子原二郎君) 中身を言わないと。質問者、中身が、内容が分かりませんので、内容が分からないので。
福島みずほ君 そうしたら、やはりこれは、先ほど総理は、「総理」という本を書いたジャーナリストを取材対象として知っていらっしゃるというふうにおっしゃいました。そのことに関して総理自身が、逮捕令状が発付され、しかしそれが、逮捕が執行されなかったという事実を知っているかどうか、総理の認識をお聞きしているわけです。
内閣総理大臣安倍晋三君) いずれにせよ、個別の事案について総理大臣としてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
福島みずほ君 知っているかどうかということについてお聞かせ願えませんでしょうか。
内閣総理大臣安倍晋三君) 私は、内閣総理大臣としてこの場に立っておりますので、個別の事案についてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記を起こしてください。
 先ほどの福島君の発言中に不適切な言葉があったとの指摘がありました。委員長といたしましては、後刻理事会において速記録を調査の上、適当な処置をとることといたします。
福島みずほ君 性暴力のことについてお聞きをいたします。
 この間、集会があり、レイプドラッグ、デートレイプドラッグのことの蔓延や、それに対する防止などをやるべきだということが大変議論になりました。まだまだ性暴力についての政府、警察を含めた取組が弱いと考えますが、総理、いかがでしょうか。
国務大臣小此木八郎君) 警察と申されましたので私からお答えいたしますが、警察では、性犯罪の捜査において被害者の聴取内容から薬物が使用された疑いが認められる場合、必要な証拠収集に努めているものと承知しております。
 先般成立した性犯罪の重罰化等を内容とする改正刑法の趣旨を踏まえ、的確な捜査活動により迅速に性犯罪を検挙することが重要と考えており、引き続き、薬物を使用された場合を含め、性犯罪捜査について現場の警察官に対する研修等を徹底するよう警察を指導してまいる所存であります。
福島みずほ君 ただ、被害者あるいは女性の中には、尿検査をすべきであるとか、そういう知識そのものが非常にまだ不足をしています。
 是非、大臣、現場の警察にそういうしっかり、必要があれば、あるいは様子を見て尿検査をする、尿検査はどうですかとか、証拠の採取をするなど、マニュアルを作り、徹底していただきたい。いかがでしょうか。
国務大臣小此木八郎君) 先ほど申し上げましたように、引き続き、薬物を使用された場合を含め、性犯罪の捜査について現場の警察官に対する研修等を徹底をしてまいります。
福島みずほ君 その集会でも申し上げたんですが、デートレイプドラッグ、あるいはレイプドラッグと言った方がいいかもしれませんが、まだまだ女性の中には知られておりません。
 ですから、是非警察が、アメリカではデートレイプドラッグと言われますが、私はレイプドラッグでいいと思いますが、撲滅大作戦、こういうことが問題もあり、まさに何かおかしいと思ったら、準強姦じゃないか、おかしいと思ったらまず警察に行き、尿の採取をするなど、まさに徹底していただきたい、いかがでしょうか。
国務大臣小此木八郎君) 同様の答えになりますが、今申された点、性犯罪捜査について、あるいは薬物を使用された場合を含めて、現場の警察官に対する研修等は徹底するよう私からも警察当局に対し指導してまいりたいと存じます。
福島みずほ君 野党で性暴力被害者支援法案を提出しましたが、解散で残念ながら廃案になりました。病院拠点型で、まさに性暴力の女性たちを受け入れる、そういうことをもっと増やしたり、性暴力をワンストップでできるように、政府がもっと性暴力あるいは子供たちに対する啓発も含めやっていただきたい。
 総理、この性暴力の撲滅、根絶についての政府としての対応、もしよろしければ、野田大臣、ちょっと質問通告していませんが、是非答えていただきたいと思います。
国務大臣野田聖子君) 当然のことだと思っております。しっかり取り組んでいきたいと思います。
内閣総理大臣安倍晋三君) 先ほど小此木大臣からも答弁をしたところでございますが、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
福島みずほ君 これもちょっと質問通告していないんですが、刑法が改正をされました。これによって随分変わる面もある……
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので。
福島みずほ君 じゃ、もう終わり。
 刑法が改正になりました。ただ、まだまだ積み残した問題もたくさんあります。性暴力は魂の殺人です。是非、政府を挙げて、性暴力被害者支援法案を含め、是非頑張ってやっていただきたい。野田大臣が決意を示していただきましたが、女性にとってもっといい社会になるように政府が頑張ってくださるよう要請し、私の質問を終わります。
○委員長(金子原二郎君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)