令和2年1月30日参議院予算委員会(田村智子)

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○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大しています。野党は合同で、また我が党独自にも対策本部を立ち上げましたが、この場では緊急に三点求めます。一つには、空港などの検疫体制の強化及び医療機関や保健所の体制確立と強化、中でも都道府県で確定診断ができる対策を急ぐこと、そして二つに、国民への丁寧な情報提供、三つに、観光や物流などダメージが大きい産業への支援、これらへの迅速な対応を求めますが、見解ございましたらお願いします。


国務大臣加藤勝信君) まず、空港等あるいはそれぞれの地域における体制ということでございます。
 空港においては、現在、また今やろうとしているところもありますけれども、中国からの全便について、武漢に滞留して、武漢におられた方等については質問票を配付して、その方に関して、その方の状況とかあるいは現地における対応等を聞かせていただいて、症状がなければ、熱等がなければ、その後国内にお入りいただくわけでありますけれども、引き続き我々のフォローアップセンターにおいてその方と定期的に連絡を取りながら、あるいは都道府県にお願いする場合もありますけれども、しっかりと把握をしていくという対応を考えております。
 それから、各地方において対応できるようにということで、今、感染研究所を中心に新型コロナウイルスの分析、判定をしておりますけれども、これ、全国四十七都道府県の地方衛生研究所ですかね、それぞれにおいてできるように今キットを配付をしておりまして、もう早晩、各地区でできるようになると。それから、ちょっと今のやつと、時間が掛かるやつもあるものですから、できるだけ早くやれるというものもあるので、それも早期に配付できるような体制を整えることによって、それぞれの地域において対応できる体制をしっかり組みたいと思っております。
 それから、国民への情報提供ということでありますけれども、これまでも、陽性の患者が発生した場合には、都度都度マスコミ等あるいはホームページ等を通じてそれぞれその情報を提供する。また、コールセンターを設けさせていただいて、国民の皆さん方からの様々な御不安がありますから、それに対して朝九時から夜九時まで、土日も含めて対応させていただく、こうした対応を取らせていただく。あるいは、ホームページ等にも様々なQアンドAを載せさせていただいて、実際もし感染したらどうすればいいのか、あるいは感染しないためにはどういう防衛策があるのか、これらについてもるる述べさせていただいているところでありますけれども、引き続き、こうした状況でありますから、国民の皆さん方の不安、そのことをしっかりと認識しながら、また同時に、これ以上の感染の拡大をいかに防ぐかと、こういう対応で取り組んでいきたいと思っております。


○田村智子君 今後も要望を伝えていくと思いますので、迅速な対応をお願いいたします。
 では、桜を見る会についてお聞きします。
 総理、桜を見る会がこれほど大きな問題になったのはなぜだと思われますか。


内閣総理大臣安倍晋三君) この同会については、長年の慣行の中で行われてきたところではありますが、招待基準が曖昧であり、様々な分野や地域で頑張っている方々を幅広く招待しようとしてきたことの積み重ねで結果として招待者数が膨れ上がり、予算と支出の乖離も拡大してしまった実態があるわけでございまして、これらのことは大いに反省しなければならないと考えております。


○田村智子君 十一月八日の質問で、私は、長年の慣行は一切問題にいたしませんでした。安倍事務所から桜を見る会の案内があった、安倍事務所に申し込んだら招待状が届いた、桜を見る会が後援会ツアーと一体だった、受付、開門時間前にバス十七台で入場し、総理と記念撮影をした、こういう一つ一つに、安倍総理はこんなあからさまな行事の私物化をしていたのかという驚きと怒りが広がったんですよ。
 このときは、私が示したこと、総理は何一つお認めになりませんでしたが、全部事実でしたよね。


内閣総理大臣安倍晋三君) 今まで既にこの委員会においてもお話、答弁をさせていただいたとおりでございます。
 今、田村委員がずっと挙げられたことでございますが、言わば内閣府からの要請において事務所の方で広く参加者を募ったということでございます。また、開門につきましては、言わば混雑等の関係から、まとまって来られる方々については早く入っていただくということは、私の後援会だけではなくて、多くの方々に対してそういう対応をしているということは申し上げたとおりでございまして、八時半の開門以前には五千名近くの方々が入られたこともあるわけでございますが、そういうことについて申し上げているところでございます。


○田村智子君 だから、事実だったですよね。十一月八日、私が指摘したことは、今や事実として明らかになりましたよね。


内閣総理大臣安倍晋三君) 今、私物化というふうにおっしゃられたので、そうではないということは申し上げておきたいと、このように思います。


○田村智子君 いろいろ、安倍事務所からの案内についてもいろんな議論ありましたけど、例えば安倍事務所が、百歩譲ってですよ、社会的貢献のある方を推薦したいんだと、他薦、自薦でいいから社会的貢献の理由を御記入の上御応募ください、こういう案内だったら、百歩譲ってまだ分からないでもないですよ。でも、安倍晋三議員の個人の事務所が参加申込書を配った、これが私物化でなくて何なんですか。そういう自覚がないんですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 桜を見る会の招待者については、提出された推薦者につき、最終的に内閣官房及び内閣府において取りまとめを行っているところであり、当該文書自体においては、希望すれば出席できるかのような誤解を与える記述があった点については不適切な内容であったと、このように考えております。


○田村智子君 安倍事務所に申し込んで、申込みありがとうございますという文書まで届いて、それから、あなたは推薦から漏れました、そんな案内出したら、総理の信頼失墜ですよ。あり得ないですよ、そんなこと。こういう私物化が私物化だと分からない。官僚の皆さん、教えなきゃ駄目ですよ、言いなりになっていちゃ駄目ですよ。
 私物化というだけの問題ではありません。桜を見る会での地元有権者への供応接待は、事実上の公職選挙法違反、買収ではないのか。開催要領を無視した支援者の大量招待は、財政法違反、目的外支出ではないのか。招待者名簿等の廃棄は、公文書管理法違反ではないのか。安倍晋三後援会主催の前夜祭について収支報告がないのは、政治資金規正法違反ではないのか。
 総理、こういう数々の疑惑の疑いを晴らすには、資料を示す、調査を命じる、自ら真相を明らかにするということが求められているんじゃないんですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 今委員が御指摘になった公職選挙法の違反ではないか等々については、既に委員会を通じてそうではないということをお答えをさせていただいているところでございます。


○田村智子君 済みません、真相解明には、そういう言い逃れではなくて、資料を示して説明すべきだと求めているんですよ。


内閣総理大臣安倍晋三君) これはもう今まで繰り返し答弁をさせていただいていることでございますから、同じ質問でございますので同じお答えになるということでございますが、桜を見る会の招待者は、提出された推薦者につき、最終的に内閣官房及び内閣府において取りまとめを行っているところであり、実施主体はそして国であります。国は公職選挙法上の寄附禁止の主体には該当しないことから、同法に抵触するものではないと認識をしております。


○田村智子君 資料を示して説明すべきなんです。それができないんでしょう。言い逃ればっかりなんですよ。
 道義的責任も問われています。二〇一五年、ジャパンライフ山口隆祥会長に届いた招待状が計画的破産をもくろんだ最後の荒稼ぎに利用され、多くのお年寄りが老後の資金を巻き上げられた。桜を見る会への招待が結果として多大な実害をもたらした。総理は主催者です、招待者です。どう受け止めておられますか。


内閣総理大臣安倍晋三君) この件につきましても、今まで既に何回か御質問いただいておりまして、同じ御質問でございますので同じ答えになってしまうのでございますが、桜を見る会の個々の招待者やその推薦元については、個人に関する情報であるため、招待されたかどうかも含めて従来から回答を控えさせていただいているところであります。
 一方、一般論として申し上げれば、桜を見る会が企業や個人の違法、不当な活動に利用されることは決して容認できないものと考えております。


○田村智子君 この、安倍晋三総理大臣から、内閣総理大臣から山口会長に桜を見る会の御招待状が届きました、この宣伝物は、山口会長の肝煎りでジャパンライフの命運を懸けて作られたんだと元社員は野党追及本部で証言しています。
 私がお話をお聞きした被害者は、ネックレスのオーナーになれと、百万円単位で出資しろと求められて、本当にこの会社は大丈夫なのかと何度も質問したというんですね。総理のネームバリュー、誰もが知っている桜を見る会、これは不安を払拭する効果が絶大だった、これを何人もの被害者と弁護団は指摘しているんです。
 あなたの写真と招待状がこういうふうに使われて、結果として被害を拡大した。何とも思わないんですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 繰り返しになりますが、桜を見る会の個々の招待者やその推薦元については、個人に関する情報であるため、招待されたかどうかも含めて従来から回答を控えさせている、控えさせていただいているところでございます。
 その御当人がどういう発言をされているかということにかかわらず、我々は、個人情報に関する情報であるため、今お答えをしたようなことで回答を控えさせていただいているということでございます。


○田村智子君 これ、被害について何とも思わないんですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 先ほども申し上げたように、一般論として申し上げれば、桜を見る会が企業や個人の違法、不当な活動に利用されることは決して容認できないということでございます。


○田村智子君 麻生大臣ね、麻生大臣、ちょっとお聞きしたいんですけど、これ、財政金融委員会で我が党の大門議員に答弁されているんですけど、ジャパンライフ会長だった山口隆祥氏は、桜を見る会に招待されるような功績、功労のある人物だったんでしょうか。


国務大臣麻生太郎君) 僕は、その基準を私が決めているわけではありませんけれども、この方は、たしか大門さんの質問だったな、あれね、あのときに対して答えたんだと思いますけれども、この人はこの種の話が始まった昔から結構有名な人だったと記憶していますということを申し上げたんだと記憶します。


○田村智子君 どういうことで有名だったんでしょう。


国務大臣麻生太郎君) 僕はその頃財務大臣でもありませんので、時々名前が出ていたんで、何とかこの種の、マルチ商法でしたっけね、何とか商法だったね、あれ、何というんだっけ、あの名前、マルチ商法、あのときの名前で何か出てきたときに最初に出てきた人だったなと、その初期によく出ていた名前の人だったなという記憶ぐらいしかありません。


○田村智子君 悪質なマルチ商法を繰り返してきた有名人なんですね。一九七〇年代、マルチ商法被害が社会問題になったときに国会に参考人招致もされています。勉強している政治家なら知らないはずはありません。総理も当然御存じだったんじゃないんですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 私自身、御存じだったというのは、私自身はそのことについてはつまびらかに承知はしておりませんが、また、私自身は山口氏と一対一のような形でお会いしたことはなく、個人的な関係は一切ございませんし、山口氏もそのような発言をされていると、このように記憶をしております。また、山口氏はテレビにおいて、鳩山政権のときにも招待をいただいたと、こう述べておられると。で、鳩山事務所は、事務所の文書も書類も含めて処分をしているので分からないというふうにお答えをされたと聞いておりますが。
 いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、個人、個人に関する情報であるため、招待されたかどうかも含めて従来から回答を差し控えさせていただいているところでございます。


○田村智子君 ちょっと失笑するしかないような答弁なんですけどね。
 私の事務所には被害者からの手紙が何通も届くんですよ。こんな人物をなぜ安倍総理は招待したのか、招待状を出した責任を誰が取るのか。総理、これにどう答えますか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 同じ御質問でございますので同じ答弁になって大変恐縮でございますが、個人に関する情報であるため、招待されたかどうかも含めて従来から回答を控えさせていただいているところでございます。


○田村智子君 さっき、一般論とはいえ、企業や個人の違法、不当な活動に利用されることは容認できないと言った。利用されたんですよ。だったらちゃんと答えるべきでしょう。誰がどう責任取るのか、答えるべきですよ。


内閣総理大臣安倍晋三君) それは、今申し上げましたように、御本人がどのような発言をされているかということはですね、にはかかわらず、個人に関する情報であるため、招待されたかどうかも含めて従来から回答を控えさせていただいているところでございます。(発言する者あり)


○委員長(金子原二郎君) 安倍内閣総理大臣。


内閣総理大臣安倍晋三君) 先ほども申し上げておりますように、御本人がどのような発言をされているかにかかわらず、個人に関する情報であるため、招待されたかどうかも含めて従来から回答を控えさせていただいているところでございます。
 また、一方、一般論として申し上げれば、桜を見る会が企業や個人の違法、不当な活動に利用されることは決して容認できないということでございまして、これは、そうしたことがもしあったとすれば、それは容認できないということを申し上げているところでございます。(発言する者あり)


○委員長(金子原二郎君) 安倍内閣総理大臣。


内閣総理大臣安倍晋三君) 桜を見る会の個々の招待者やその推薦元については、個人に関する情報であるため、招待されたかどうかも含めて従来から回答を控えさせている、いただいているところでございます。
 一般論として申し上げれば、桜を見る会が企業や個人の違法、不当な活動に利用されることは決して容認できないものでありますし、もし私が主催する会においてそういう行為がなされたとすれば、それは決して容認できるものではないということでございます。


○田村智子君 決して容認できないんだから、調べなきゃ駄目なんですよ。
 私は、この受付票の番号、下にある番号ですね、安倍総理の招待を示しているんじゃないのかと十一月二十五日の行政監視委員会で根拠を示して質問しました。その後、野党の追及で、内閣府はその受付票に記された番号について、六十番台は政治家の推薦だと思うと、ここまで認めたんですよ。
 これ、調べる方法はあるんですよ。調べるべきでしょう、認められない事態が起きたんですから。調べてくださいよ。


内閣総理大臣安倍晋三君) 御指摘の調査については、これ五年も前の話でございまして、名簿も保存されていない中においては個々の招待者について今から調べることは困難でございます。


○田村智子君 あきれ果てるんですけど、もう私は、個人の情報、個人の情報を言うたびに、安倍総理という個人を守るためなのかと、もうそう考えるしかないというふうに捉えていますよ。こんな、臭い物に蓋、これ繰り返していたら政治そのものが腐ってしまう。絶対許されないですよ。
 次に進みます。
 総理は長年の慣行で招待者が増え続けたと言いますが、長い自民党政権の下でも御覧のとおり参加者は増えたり減ったりしているんですよ。急激に参加者を増やし続けたのは第二次安倍政権、認めますね。


内閣総理大臣安倍晋三君) 長い慣行の中で増え続けたのでございますが、第二次安倍政権が発足してこの七年間の間に増えたということは、我々も反省しなければならないと、このように考えております。


○田村智子君 これもう事実ですから。長年ではないんですよ、七年間です。長じゃない、七。七年間に増え続けたんですよ。
 安倍事務所が桜を見る会で参加者を広く募っていた、社会的功績、功労という基準などなかった、これもう明らかです。一方で、何らかの意図や目的を持って招待したとは思います。安倍総理の支援者を増やす、こういう目的があったんじゃないんでしょうか。
 桜を見る会の招待者数、総理等の推薦者数、最も多かった年とその人数を示してください。


○政府参考人(大塚幸寛君) お答えを申し上げます。
 先日、内閣府からお示しをした平成二十五年以降の各年の招待者数の資料を念頭にお答え申し上げます。
 このうち、各界、いわゆる各界功績者、総理大臣等の分類がございます平成二十七年以降で招待者数が最も多かった年を申し上げますと、平成三十年の九千四百九十四人でございまして、前年と比べ二五%の増でございました。


○田村智子君 その平成三十年は、九月に石破茂衆院議員と安倍総理の一騎打ちとなった総裁選挙がありました。
 読売新聞は、この年の桜を見る会について次のような記事を掲載しています。葉桜を眺めながら、自民党衆院議員の一人は思った。これは党総裁選を意識した地方の党員票対策の一環なんだな。北関東の党県連関係者は、幹部に加えて今年は一般の県議まで首相から招待状が届いたと驚いたように語る。党員とじかに接する都道府県議らの政権評価は、総裁選の党員票に影響を与える。
 二〇一二年の総裁選挙では、地方党員票で安倍総理が石破氏を上回ったのは僅か六県。リベンジを果たすべく、二〇一八年、地方議員を大勢招待されたんじゃないですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 桜を見る会のこの招待者については、提出された推薦者につき、最終的には内閣官房及び内閣府において取りまとめを行っているところであります。
 私の事務所の一存で招待者を増やすことは困難と考えておりますが、なお、私が総裁選への出馬を最終的に決断をし、その旨を表明したのは平成三十年の八月でありまして、同年四月の桜を見る会の段階では総裁選への出馬については全くの白紙であったということでございます。


○田村智子君 昨年十一月三十日の京都新聞、二〇一八年、内閣府自民党所属の京都府議と滋賀県議全員に招待状を送っていた、こう報道したんですね。
 地方議会については総務省の推薦ですが、推薦基準はどういうものですか。


国務大臣高市早苗君) 総務省におきましては、内閣府からの推薦依頼に沿って省内の関係部署や地方六団体に推薦の照会を行い、推薦者を取りまとめて内閣府に提出いたしております。(発言する者あり)
 地方議会に限ってですか。地方議会、道府県の議会議長等の二分の一、新宿区長及び同議会議長などでございます。ちょっと通告がなかったものですから、今手持ちのもので……(発言する者あり)えっ、内閣府ですか。総務省から推薦する地方議会ということだと思ったんですが。(発言する者あり)
 じゃ、内閣府でいいですか。
 議会議長等の二分の一というのと、新宿区長及び議会議長というのと、東京都議会議長などというのがございますが、よろしいですか。


○政府参考人(大塚幸寛君) 内閣府が昨年一月に総務省に依頼した事務連絡がございます。
 総務省の方から改めて確認させていただきましたが、総務省の推薦配分、人数といたしましては、道府県の知事及び議会議長等の二分の一というふうに記載しているところでございます。


○田村智子君 東京以外は議長さえ半数なんですよ。
 赤旗編集部は、全国の自民党都道府県連などへの取材、また都道府県議のSNSやブログもチェックをいたしました。そうすると、二〇一八年、桜を見る会への参加は確認できただけでも百二十一人、自民党都道府県議の約一割にもなります。福島、長尾トモ子県議、いつもですと各県の自民党の幹事長のみが招待を受けるのですが、今年は各県議も招待されるとのことです。山形、柴田正人県議、普通は県議会議長など要職の方しか参加することができないと聞いておりましたが、大変名誉なこと。奥村芳正滋賀県議、滋賀県議会からは私を含め十五名の県議会議員が出席をさせていただく予定です。
 総理、二〇一八年、自民党都道府県議、たくさん招待しましたよね。


内閣総理大臣安倍晋三君) 先ほど答弁したとおりでございますが、これは私からも、また私の事務所からも推薦する場合もございますし、これ、党本部において推薦する場合もあるんだろうと、このように思っております。


○田村智子君 じゃ、もうちょっと示しますけど、先ほどの読売新聞の記事には続きがあるんですよ。
 桜を見る会前日には、都内のホテルで約八百人の地方議員を集めた党主催の研修会が開かれた。安倍総理財務省をめぐる不祥事を陳謝、党顧問弁護士が、森友学園の土地取引に安倍昭恵さんが関与したとの報道があるが、事実と違うと火消しをしたということなんですね。
 これ、総理、二〇一八年の桜を見る会の開催日、決めたのはいつで、自民党地方議員研修会の開催の決定はいつですか。


国務大臣菅義偉君) 平成三十年の桜を見る会については、開催要領が一月二十六日の閣議で配付され、報告がなされており、それをもって開催日が決定をされるということであります。また、今発言がありました地方議員研修会については、これは自民党の話であり、その開催日の決定については政府としては関与はしておりません。(発言する者あり)


○委員長(金子原二郎君) 安倍内閣総理大臣。


内閣総理大臣安倍晋三君) これ、決定したのは、事務方に確認したんですが、決定したときはいつかというふうに言われたんですが、それは、これは分からないということでございます。


○田村智子君 時事通信ニュース、今言ったとおり、桜を見る会の決定、これね、一月二十六日に流しているんです。そして、一月の二十九日、自民党は、党所属の都道府県議を対象とした研修会を四月二十日に東京都内のホテルで開催することを決めた。連続しているんですね。これセットで決めたんじゃないんですか。


国務大臣菅義偉君) 桜を見る会のこの日程決定に伴って総理の自民党総裁としての日程との関係で調整を行うというのは、これは極めて自然なことじゃないでしょうか。


○田村智子君 極めて自然と言っていただきましたんでね、改めて萩生田光一さんの永田町見聞録。そうなんですよ、下の方を見てみますと、行事を、年中の行事をにらみながらの打合せは誰も責任を取りたくないのでなかなか決まりません。で、全国都道県議会議員研修は我が党の約六割の出席を得て充実した会になったというんですね。相当御苦労されながら恐らく決められたんだというふうに思いますね。
 伊藤浩樹鹿児島県議、平成三十年桜を見る会に参加しました。昨日の議員研修会とセットにしてくださった自民党本部の皆様に感謝です。赤旗の取材にも、研修会と桜を見る会の案内が一緒に来た、流れなんやと思っていたと証言した議員もいます。
 これ、萩生田さん、当時、幹事長代行、セットでしたよね、日程の設定も。


国務大臣萩生田光一君) まず、私、文部科学大臣として委員会に出席をしておりまして、所管外でございますから本来お答えする立場にないと思いますけれども、せっかくの御指名でございますので。
 先ほど官房長官もお話ししましたとおり、年度当初あるいは年当初、年度当初は、総理の公務日程が立て込む関係で、党の総裁としての様々な日程の取り合いというのは結構苦労がございます。そういう中で決まってきたものだというふうに承知をしております。
 実は、この研修会は幹事長の肝煎りで、統一地方選挙の前年の春にやろうということを決めたのは、二十九年の最後の全国幹事長会議で決めさせていただきました。ホテルなどの予約もありましたので、済みません、セットじゃなくて、党の方が先に決めておりました。


○田村智子君 そうすると、後から桜を見る会を決めたんじゃないかということですよね、先に決めたんだったら。相当苦労しながらやったということになりますね。これね、桜を見る会、たった二時間で飛行機代や宿泊代掛けることにちゅうちょする人もいると思いますよ。でも、地方研修会とセットにすれば、宿泊費や交通費、政務活動費で賄える場合もあるんじゃないですか。すごく自民党の県議の皆さんたち、本当に感謝されているんですよ。
 東京の早坂義弘都議のブログ。安倍総理は、この研修会、羽田空港から私たちの研修会に直行し、演説終了後、私たち一人一人と写真撮影。安倍総理は、歴代総裁の中でもとりわけ私たち地方議員を大切にしてくださっていると感じるというふうに言っていただいているんですね。
 この二〇一八年の春というのは、森友学園公文書改ざんが発覚、柳瀬総理秘書官が首相官邸加計学園と面談していたことも発覚、財務省官僚トップがセクハラ問題で辞任に追い込まれ、自衛隊イラク派遣日報の隠蔽も発覚と。安倍総理の支持率が落ち込んでいて、総裁選がピンチだと言われていた。ところが、これらを経て、蓋を開けたら、石破氏が地方党員票で二〇一二年勝利していた三十二の都道府県で安倍総理が逆転して圧勝しているんですよ。
 私、こういう一つ一つを見てみると、桜を見る会というのは、総理によって、総理の座に居座り続けるための手段としても利用されたんじゃないのかと、こう思えるんですが、いかがですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) それは全く違います。
 まず、私が地方議員を大切にしているというのは、それは事実でございまして、その上で申し上げると、先ほど萩生田大臣が答弁をさせていただいたように、自民党のこの研修の日程は決まって、もう前年度から決まっておりました。その中で、どの日にするかということは、これは打合せをしながら決めていくところでございますが、その中で、桜を見る会でございますので、日にちがある程度限られて土日しかないと。私の日程はかなりもう詰まっておりますので、その中でその日に決まったということだろうと、こう思うところでございまして、また、自民党の総裁選挙に勝つというのはそう簡単なことではないところでもございまして、その御指摘は全く当たらないということは申し上げておきたいと思います。


○田村智子君 この研修会の日とその次の日の首相動静見てみますと、いや、本当に安倍総理がこの研修会命懸けでやったなということ、本当によく分かるんですよ。
 これは、この日は、実はアメリカのトランプ大統領、会いに行って、アメリカで首脳会談をやっていらっしゃるんですね。そこから午後四時十三分に帰国をされているんですよ。四時四十八分に地方議員研修会に出席をし、講演をされている。そこで配られた本も私たち見せてもらいましたけれども、その本というのは、例の森友問題などでいかに某新聞社が捏造をやったのかとか、そういう本もお配りになって、一生懸命講演をされていたんですね、いろんな方が。
 それから、この講演の後には議員らとの記念撮影も行われているんですよ。この撮影された写真というのがこの日一斉に地方議員によってブログにアップされていくんですけど、これどういう写真かというと、研修会で雑談しているような写真ではないんですね。後ろが白抜きになっていて、白抜きというか、つまり柄がなくて、こうやってお一人お一人が握手をしている、いわゆる選挙用写真ですか、そういうものを安倍総理は時間を掛けて大サービスで本当に撮っていらっしゃるんですね。
 そして、六時一分になりますと、今度はその地方議員の皆さんと懇親会を行います。この懇親会も後半は同じような記念撮影会になるんですね。そして、七時にはホテルニューオータニ安倍晋三後援会主催の前夜祭が行われ、何とここで終わりじゃないんですよ、八時四十五分には港区のホテルで山口県議らとの懇談もこなしていらっしゃる。そして、次の日は朝の八時前から、開門前から新宿御苑に入られて、山口の下関の皆さんとの記念撮影もやっておられると。まあすさまじいスケジュールなわけですよね。
 ですから、この両日ですよ、四月の二十日と二十一日というのは、自民党の県議の皆さんのSNSは安倍ジャックと言われるような状態になったんですね。だって、ツーショットで皆さん写真撮っていらっしゃるから、それはせっかく撮った写真は上げたくなりますね、ばあっと上げていくと。次の日も桜を見る会だ、ばあっと上げていくと。これ、私、地方議員の心を本当に、総理、苦心されてつかまれたな、大変なスケジュールをこなされて、つかまれるように努力をされたわけですよね。


内閣総理大臣安倍晋三君) 言わば、総理・総裁を務めるということがいかに過酷かということは御紹介いただいたとおりでございまして、外交日程もあり、別にその外交日程をこなして、この中において党の総裁としての立場もございます。次の年に統一地方選挙を控えている中において、要望に応えていくというのは、これは党総裁の義務でもあるだろうと、こう思うわけでございます。
 しかし、その中で、当然党総裁としての義務を果たしていかなければいけない。それは、それは土日というのは普通、これはゆっくりしたいですよ、普通はですね。しかし、その中でもやはり党総裁としての職務として責任を果たさなきゃいけないという思いでそういう対応をしているところでございます。


○田村智子君 この自民党の研修会は、終わりには桜を見る会への参加の御案内のアナウンスがあった、これも私たち複数の議員から確認をしているんです。明日には桜を見る会がありますよ。そしてまた、別の議員は、自分は招待状も受付票も持ってきていなかったんだけれども、だけど参加することもできた、こういう証言もあるんですよ。そういう招待を地方議員の皆さんにこの研修会の中で行ったんじゃないんですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 私がいたときには、そういうアナウンスは聞いたことございませんし、一々そういう党の主催の会の、どのような対応、事務をしているかということも承知をしておりませんし、この招待状がなくて参加できるという話も、私も今、田村委員からお伺いするまで聞いたことがなかったわけでございます。


○田村智子君 萩生田光一さん、先ほどのブログをちょっともう一回見てみたいんですけど、この二〇一八年のまさに都道府県議会研修会やったとき、初めての試みとなった、だから初めてなんです、これしかやっていないんです、なぜか。二〇一八年が初めてなんですね。全国都道県議会議員研修会は我が党所属議員の約六割の出席を得て充実した会となりましたと。実は、このブログの後に、自分は責任者だった、成功してほっとしたということも書かれているんですけれども、これ、この研修会の後に、あしたは桜を見る会ありますよ、こういう案内して御案内したんじゃないんですか。萩生田さん、どうですか。


国務大臣萩生田光一君) まず、文科大臣として委員会に出席しておりますので、所管外でございますけれども、御指名ですからお答えをしたいと思います。
 私が責任者でこの研修会やったので、さっき申し上げたとおり、統一地方選挙の前年にやるということを決めたのが前年でありまして、これは定期的にやることを決定しました。それまでは不定期に都道府県議会の皆さんの研修会というのを行っていたんですが、それだと皆さんが予定が立たないということで、統一地方選挙の前年の日に行うということを決めさせていただいたところでございます。
 地方議員の皆さんが桜を見る会に数多く参加されたというのは現場で承知していますけれども、率直に申し上げて誰が呼ばれているかはその時点でははっきりしていませんので、全体の人たちを対象にしてそういうアナウンスを私がしたという事実はないと思います。


○田村智子君 これは聞いたという方がいらっしゃる。そして、その場で受付票を持っていなかったけれども桜を見る会に参加することもできた、こういう方が実際にいらっしゃるわけですよね。いらっしゃるんですよ。
 これ、是非確認していただきたいですね。自民党の県連などに御確認いただきたいんですけれども、いかがですか。


国務大臣萩生田光一君) 私にその人が、あれですか、登録していないけど入れてくれと頼んだんですか。私、全くそういう事実は……(発言する者あり)私がアナウンスをしたという事実は承知をしていません。
 それから、招待状を持っていない人から私も入れてくれと私が頼まれて対応した事実もございません。


国務大臣菅義偉君) 私、先ほど来この議論を聞いていて、実は私ども、安倍政権発足をして、地方創生、このことを高らかに掲げて取り組んできました。そして、地方で活躍されている方々、またその地域で社会貢献されている方々、そうしたものを自民党は数多く推薦をしてくれるようになっております。そういう中で地方の議員の人たちを大事にするというのは、これはある意味で当然のことじゃないでしょうか。写真を、総裁が写真を撮るというのは当然のことじゃないでしょうか。それは統一地方選挙の前の年でありますから。そして……(発言する者あり)


○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。


国務大臣菅義偉君) 私ども自民党は、党の……(発言する者あり)ちょっと静かにしてください。いずれにしろ、党に推薦枠があるわけでありますから、党としてそうした地方の人を数多く選ぶように自民党はなってきていたんじゃないでしょうか。いずれにしろ、招待者は全て内閣官房内閣府において事前チェックをして招待状は出しているということであります。


○田村智子君 私、この研修会そのものを問題にしているんじゃないんですよ。それは、研修会は重要ですよ。桜を見る会とセットになって、そして本来、地方議会は議長でさえも全員なんて招待していないんですよ。地方議会の議長、全員招待していないんですよ。半数しか招待していないんですよ。ところが、京都新聞では、京都と滋賀で全員の府議、県議に招待状が届いたという報道がある。それだけじゃないです。毎日新聞とか中日新聞の記事を読んでみますと、福島や宮城もほぼ全員の地方議員に招待状が届いていたと、こういう報道もあるんですよ。
 そうすると、何で自民党都道府県議がこの二〇一八年に大量に招待されているのか。そして、この年になぜ初めての、やったことのない全国都道府県研修会が、議員の研修会がその前日に行われているのかと。これは、桜を見る会と合わせて、安倍総理が、苦境に立たされていた安倍総理が、地方議員の皆さんにアピールをし、その年の総裁選を視野に入れていたんじゃないか。これは読売新聞が書いているだけじゃありませんよ。ほかの新聞も、日経新聞朝日新聞、当時そのことをしっかり書いている新聞、何社もあるんですよ。そう捉えざるを得ないじゃないですか。
 自民党都道府県県議に何でこんなに招待状が届いたのか、そして、総理等推薦者の人数がなぜ二〇一八年に最高に達するのか、この説明が必要なんですよ。いかがですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 先ほども申し上げましたように、私どもで推薦する場合もあるし、あるいはまた党で推薦する場合もあると、党においてそういう御判断をする場合もあるんだろうと思います。
 まさに、前の年に既に、先ほど萩生田大臣が御答弁をさせていただいたように、研修会は決まっていたと、こういうことではないかと、こう思うわけでございます。そして、その中で、限られた日にちの中でこちらも決定するわけでございますから、全体の日程を勘案しながら、また党とも相談しながらその日に決まったと、こういうことではないかと、こう思う次第でございます。


国務大臣菅義偉君) 例年、桜を見る会について党で地方議員を一定数招待されるのは、自民党としてそうしたことを行ってきております。党の方で研修行事をそれに合わせて行うというのは、これ、ある意味で自然なことじゃないでしょうか。


○田村智子君 この年だけ招待状が届いている。
 じゃ、お聞きしますよ。それじゃ、ある県にほぼ全員、県議の皆さんに招待状を届ける、これ普通のことなんですか、自民党にとっては。


国務大臣菅義偉君) 党の方で、例年、機会を、桜を見る会に地方議員を、それぞれ毎年ブロックごとにいろんな中で招待をしていたというふうに思っています。


○田村智子君 ということは、そういう資料をお持ちだということですね。じゃ、各年の自民党都道府県議に対する招待状の実態、これ示してくださいよ。


国務大臣菅義偉君) それは少なくとも、党に対して招待、推薦をお願いしているわけですから、そういう中で、党は全国を見渡す中で、地方議員の方を一定数招待をされていたということは承知をしております。


○田村智子君 だから、分かる資料を出してくださいって。
 委員長、これ求めたいんですけど、お願いします。


○政府参考人(大西証史君) 恐れ入りますが、補足の御説明を差し上げたいと思います。
 昨年、福島みずほ先生からも、別の、消費者特委で御下問がありました。京都だったと思いますけれども、府議の先生方が多数呼ばれているけれどもということで御下問がございましたけれども、桜を見る会の招待者につきましては、各省庁からの推薦を基に内閣官房及び内閣府において取りまとめを行っております。
 内閣官房の取りまとめに当たりましては、与党にも推薦依頼を行っているところ、これまでも御説明しているところでございますけれども、自由民主党の中でどのような取扱いをされているのかにつきましては承知をしておらず、またお答えする立場にもないという御答弁を差し上げたところで、差し上げておりました。
 いわゆる資料が残っておりませんので、具体にどういう方が幾らおられたということは申し上げられないというところでございます。


○田村智子君 だから、資料を出していただきたいんですけれども。いいですか。これ、委員会でも、理事会でも協議いただきたいんですけど。


○委員長(金子原二郎君) では、後刻理事会で協議をさせていただきます。


○田村智子君 桜を見る会というのは公的行事であって、私たち野党の国会議員のところにも招待状が届くようなものなんですね。
 そこで、自民党の皆さんが、もちろん県議の方に経験を積んでいただきたいと思って一定数招待する、あり得ないとは言いませんよ。けれども、この二〇一八年、総裁選挙の年、そして、この桜を見る会の春は、先ほどちょっと早口で言ってしまいましたけれども、森友学園の公文書改ざんの疑惑が発覚をした。加計学園も新たに火が付いた。だって、首相官邸加計学園と首相の秘書官が面談したことが分かったんですもの。大問題になったんですよ。それで、イラク派遣の日報隠しの問題もあって、国会周辺は大騒動になりましたよ。うそをつくな、うそをつくなのコールが響き渡ったんですよ。
 だから、この年の秋の総裁選挙、安倍総理が大変な苦境に立たされることになるという報道が出て、先ほど冒頭で読売新聞の記事も紹介しましたけれども、自民党衆議院議員自身が、桜を見る会への招待はこれは党員票獲得のためなんだと実感したと。
 私ね、こういう事実の一つ一つを見てみると、本当に総理があらゆることにこの桜を見る会を利用して……


○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。


○田村智子君 自分の支援者を増やし続けてきたんじゃないのかと、このことを指摘しなければなりません。
 この問題、決して終わりにすることできませんので、新たに資料要求もいたしましたので、よろしくお願いいたします。
 終わります。


○委員長(金子原二郎君) 以上で田村智子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)

 

 

 

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○委員長(金子原二郎君) 次に、田村智子さんの質疑を行います。田村智子さん。


○田村智子君 続けての質問になります。
 先ほどの質問で、自民党都道府県議会、県議研修会の参加議員に、あした桜を見る会がありますよというアナウンスがあったということを証言に基づいて紹介をしたんですけど、こういうアナウンスあれば、例えば招待状、自分持っていないよという人は、えっ、じゃ、招待状ありますかみたいな話になると思うんですね。で、招待状渡したんじゃないのかな。
 私がなぜそう思うのかというと、実は、桜を見る会の前夜祭に参加をした方が、あした桜を見る会がありますから、前夜祭だけでなく、どうぞこちらにもというふうに招待状をもらった、こういう証言をやっぱり聞いているわけなんですよ。そうすると、内閣府が宛名も印刷をしたそういう招待状とは別に、安倍事務所や自民党にどしゃっと何かの招待状が渡っていたんじゃないのかなというふうにも思えるんですけど、そういうことはあり得ないですか、ありますか。


○政府参考人(大塚幸寛君) 委員の御指摘は、恐らく、招待状の実際の枚数と招待者数がずれているといったようなことから今おっしゃったような話の一つ出てきているものと思われますが、元々招待者数に比べて確かに宛名の印刷実績少のうございます。これは、言ってみれば経費節減の観点も含めまして、業者に委託せずに事務方が直接宛名印刷を行うものがあるためでございまして、今御指摘のような、何かその宛名を印刷せずに招待状をお出しするようなことは一切してございません。


○田村智子君 今先にお答えいただいたんで、もう一度ね。
 じゃ、招待状の発送、これするときには、内閣府は宛名の印刷を民間業者に委託をしています。請求書には何人分の印刷をしたかが書かれています。今、先走ってお答えいただきましたけれども、これ、過去五年についてその招待者数と宛名の印刷をした人数を示してください。


○政府参考人(大塚幸寛君) 過去五年というお尋ねございますので、二〇一五年以降の数字を御紹介をさせていただきます。
 二〇一五年が招待者数が、若干、百人単位で申しますが、約一万三千六百人に対しまして宛名印刷数は一万三千百、二〇一六年が招待者数約一万三千六百に対しまして宛名印刷数は一万三千二百、二〇一七年が招待者数約一万三千九百に対しまして宛名印刷数が一万二千八百一、二〇一八年が招待者数約一万五千九百に対しまして宛名印刷数が一万四千四百八十七、二〇一九年が招待者数約一万五千四百に対しまして宛名印刷数が一万二千二百二十五という、以上のような数字でございます。


○田村智子君 これ、招待者の方は概数なんですけれど、これ資料を作りましたので見ていただきたいんですけど、二〇一七年はほとんど一致しているんですよ、宛名印刷の数と招待者の数というのは。それが二〇一八年には一千五百人、これ、宛名印刷が少なくなっちゃうんですね、招待者の方が多いんですね。二〇一九年になるとそれが三千人を超えるんですよ。これ、二〇一九年の招待者の約二割は、民間業者に宛名印刷やっていないということになるんですよね。
 これ、どういうことなんですかね。


○政府参考人(大塚幸寛君) 先ほど申しました、やはり経費節減という観点も含めますと、できるだけ、委託して、お金を掛けずにできるところはやっていこうという考えが基本的にございます。
 具体的には、例えば国会議員の方あるいは各国大使などは、あらかじめ推薦の期限を待たずに大体その候補者の方が特定できるわけでございまして、そういったのは言ってみれば業者との契約前に印刷作業を進めることができるわけでございます。
 そういったようなことを、以前はそういった観点から少しずつ自前でやっていこうという意識も薄かったわけですが、そういったところで少しずつ自前でできるものはやっていこう、経費節減にもつながると、しかも準備もその分早くできるといったような観点からそうしたことを進めてきているところでございます。


○田村智子君 外交の関係の招待者って変わっていないんですよ。何かその説明が本当によく分からないんですよ。だって、そこの招待者数変わっていないのに、じゃ、何、そこの部分だけ後から自分たちで印刷するようになったということなんですか。


○政府参考人(大塚幸寛君) 説明が不十分で失礼いたしました。
 元々は、言ってみれば全体を印刷の業者に委託しているわけですから全部委託していいわけなんですが、先ほど申しましたように、ちょっと考えればもう少し早めに準備ができるといったようなものは、それは少しずつ、むしろ、それもう自分のところに引き取って準備をしていくことで経費節減にもつながり、かつ準備もスピーディーにできるということから、少しずつそういう取組を広げてきているところでございます。


○田村智子君 これ、二十七日の月曜日に説明求めて、今まで、その説明、今初めて聞きましたよ。ごめんなさい、私にはその説明は何か後付けの説明に思えるんですね。
 これ、総理、桜を見る会の問題は、本当に長年の慣行じゃなくて、これ見て分かるとおり、七年間でいろんなことが説明が付かないんですよ。宛名の印刷もそうです。それから、招待者と参加者数のずれもそうなんですよ。どんどん招待者を上回っていくんですよ、参加者数が。こういうブラックボックスをあなた、本当に招いているんですよ。業者の側がこういう当たり前のことが説明ができなくなっていく。
 予算も同じですよ。予算の積算なんていうのは極めて厳密なもののはずなんですね。それが、予算が一千七百六十六万円で、五千三百万超えるようなそういう支出が認められる。こういうブラックボックスが拡大している。
 この問題、非常に重大だと思いますが、一言いただけますか。


○委員長(金子原二郎君) 時間です。
 じゃ、安倍内閣総理大臣、簡潔に。


内閣総理大臣安倍晋三君) 基準が曖昧だったことから、この度中止をし、そして見直しをすることにしたものでございます。


○委員長(金子原二郎君) 以上で田村智子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)