昭和56年4月28日衆議院内閣委員会

○神田委員 いま私間違いまして、大将とか中将とか旧軍のあれで言いましたが、これは将とか将補とかということでございまして、ちょっと資料のとおり読みまして失礼をしました。
 いずれにしましても、イギリスやあるいはアメリカ等に比べますと、やはり相当若い年齢で退官せざるを得ないような状況になっておりますが、これはひとつ今後検討していかなければならない問題だというふうに思っております。今後の検討課題ということで、それぞれの立場で御検討をお願いをしたい、こういうふうに思っております。
 防衛問題でちょっと時間をとりましたが、以上で防衛問題について質問を終わりまして、次に、定年法案に対する質問に移らせていただきます。防衛庁長官、どうぞ御退席ください。
 それでは定年法案について質問を続けます。
 まず最初に、定年法案を提案をされてまいりましたけれども、この定年法案によって、政府としては、どういうふうな財政効果をこれで考えているのか。この法律が成立した場合に、昭和六十年三月三十一日から六十歳定年制が導入されるわけでありますが、これに伴って定年退職の対象となる公務員の数は一体どのぐらいなのか、昭和六十年度の場合はどのぐらいで、その後毎年推計何名ぐらいがこの対象になるのでありましょうか。

○斧政府委員 お答えいたします。
 昭和六十年三月三十一日にどれくらいの職員が定年退職することになるかという推計はなかなかむずかしいのでございますが、いま審議されております定年法が通りましたら職員にどういう影響が出るのか、それから人事院総理府、各省、これは定年制の円滑な実施に向けていろいろ準備をする、こういうことになりますので、その影響がどういうふうにあらわれるかということでなかなかむずかしいのですが、非常にラフな推計で申し上げますと、現在五十五歳以上の職員が、給与法の適用職員で言いますと、約五万四千人在職しております。一方、五十四年度中に五十五歳以上で退職しております職員が八千五百人ばかりおります。その関係で、六十年の三月三十一日にどういう数字になるであろうかということを推計してみますと、大体、五十五年の三月三十一日に在職しております六十歳以上の職員が一万四千人ですが、この程度の数字になるのではないかというふうに考えられます。ただ、この一万四千人の中には、大学の教官でありますとか医師でありますとかという職員も入っておりますので、この方たちは六十歳以上の定年になりますので、若干数字は減ると思います。
 それから、六十一年以後どういうことになるであろうかということなんですが、これも大変推計はむずかしいのですが、国家公務員給与の実態調査で出ております数字でいきますと、五十五年一月十五日現在で調べました国家公務員給与実態調査によりますと、大体毎年一万四千から五千人ぐらいが六十一年以降六十歳に達するというような、ごく大ざっぱでございますが、そんな感じでございます。

○神田委員 一方現在国家公務員には、民間の定年にかわるものとして勧奨退職制度があるわけですね。現在、各省庁の平均勧奨退職年齢は五十八・六歳であります。六十歳定年制が導入された場合、六十歳まで雇用の延長となるわけでありますが、これによって雇用の延長の対象となる公務員の数はどのくらいになるのでありましょうか。

○斧政府委員 これもなかなか確たる数字は出てまいりませんのですが、六十歳の定年になりますというと、現在五十九歳以下でもって勧奨基準年齢を設けております省庁の職員について在職期間が延びるという現象があらわれてくるのではないかと思いますが、これは課長補佐クラスで五十九歳以下の勧奨基準年齢を持っております省が十四機関、課長クラス以上で十七機関ございます。この人たちが今後どういう退職の過程を示すのかよくわかりませんが、大体いま任用状況調査に毎年あらわれております数字で言いますと、五十五歳から五十九歳までの間に退職する職員が四千名程度おります。いま御質問のどれくらいの人間が在職期間が延びるのであろうか。この四千名の人がいまは五十五歳から五十九歳まででやめておるわけですが、六十歳定年になりましたときに、もしそのまま居残るという想定をいたしますと、大体概数四千名程度であろうということでございます。

○神田委員 定年制の導入の理由の一つが財政上の問題だ、こういうことでありましたが、定年によって退職する者の数と逆に雇用の延長となる者の数とを比較考量した場合に、財政上のバランスというのはどういうふうになるのだろうか。いまお話を聞きますと、それぞれ概算で数字が出ておりますけれども、定年制を施行したことによって人件費はどのぐらい節約されるというふうに考えられているのか、その辺はいかがでありますか。

○山地政府委員 この定年制の実施が六十年から始まるわけでございますけれども、その間経過期間がございます。その間に私どもといたしましては、過渡的な処置ということを多角的にいろいろとやらなければいけないだろうと考えております。したがって、そういったことがどのように推移していくかということが一つ問題があろうかと思います。
 それから、いま人事院の方からお答えございましたように、本来ならば勧奨退職で退職された方が残るかもしれない。これはいまお答えいただいたようにかなり不明確なことでございます。そこで、そういったことがどういうふうに起こるかという予測が非常にむずかしいので、バランスシートの話になりますと非常に計算がしにくいわけでございますけれども、いずれにいたしましても、新しく私どもの方が六十年に定年制を施行したいということは、財政問題としてまずはとらえておりませんで、行政改革としてこれをやりたい。公務の能率を遂行するためには、定年制を施行することが適当であるという着眼点に立ってこれをやっているわけでございますが、しかし、それが財政上どのようなメリットがあるかというのは、片方でやはり考えておかなければいけないことだと思うわけでございます。
 そこで、六十年まであるいは六十年からしばらくたったところ、つまり短期的なところではどうなるかということは、かなり計算が予測の問題に絡んでくるので明確には出てこない。しかし、言えることは、長期的には退職が円滑に行われるということになりますと、長期在職している方というのは、新規採用の方に比べると三倍の給料をもらっているということになりますので、その差額というものは、まずは浮いてくる。ところが退職が進めば年金の支払いがふえるということで、年金部分というのが財政支出としてふえる、そういうところが出ようかと思います。しかし、長期的には、そういうことで考えれば財政的にメリットというものはあるというふうに考えております。

○神田委員 次に、三公社五現業の場合についてお尋ねしますが、まず五現業の職員につきましては、公労法によりまして労働条件について団体交渉権が認められているわけであります。しかし、今回の改正によって、法律で原則的な定年年齢六十歳を法定化していることは、第一番に五現業職員に認められている団体交渉権の侵害とならないのかどうか、さらにはこのことは公労法に抵触をしないのか、この点はどういう見解でございますか。

○山地政府委員 いまの先生の御指摘は、公労法八条で団体交渉の対象というところに勤務条件が入っておりまして、そこで休職、免職その他のことが団体交渉の対象になるということになっているわけでございますけれども、現行の公労法の四十条で公務員法の適用除外ということが書いてあるわけでございますが、その各条を見ますと、免職の規定あるいは公務員法の七十五条の身分保障の規定等は除外されていないわけでございます。七十七条というところは公労法で適用除外になっているわけでございますけれども、たとえば意に反する免職の規定というのが七十八条にあるわけでございまして、この規定はそのまま適用されているわけでございます。したがいまして、現在の公労法の精神というのを人事院規則で決めるということにつきましては、かなり広範囲に適用除外をしておるわけでございますが、こういった身分関係の変動、つまり分限にかかわる点につきましては、適用除外をしてないというのが公労法と国家公務員法の関係であるわけでございます。公労法の方で認めている団体交渉権の対象というのは、法律で身分保障をしている部分については適用になってない。つまり身分保障ということは、法律の規定で定められているというのが現状であるわけでございます。
 そこで、今度の定年制ということの導入をいたします場合には、やはり法律で決めていく必要がある。法律で定めたことの範囲内で団体交渉を行うということになるのが筋ではないか、これが私どもの考えでございまして、その考えに従いまして、五現業には団体協約権があるというたてまえを堅持いたしまして、本来ならば任命権者あるいは人事院規則で決めるというようなことを主務大臣に大幅に委任しております。たとえば六十歳定年でやめるという場合のいつやめたらいいのかというようなこと、あるいは勤務の延長をする場合にどういう方を延長したらいいかというようなこと、あるいは特例定年で六十歳から六十五歳までの間にどういう人が延長といいますか、特例定年を定めるかというようなことにつきましては、これは主務大臣と組合との間でいろいろ御協議いただいて決めていくということになっているわけでございます。

○神田委員 法定化事項については団体交渉の交渉事項としないということであるならば、この法定化すべき事項と団体交渉で決める事項について、その基準は一体どこにあるのか、現在ではどういうふうになっているのか。いままで団体交渉に任せられている事項であっても、これを法定化してしまえば、その対象から外されて、団体交渉の範囲がそれだけ狭められてしまうわけでありますから、労働者の労働基本権のあり方からすれば、団体交渉の範囲を拡大するよう努力をしていくというのがわれわれの立場でありますが、この定年の法定化は、こういうことから言いますと逆行しているような形になる。したがいまして、こういうことについてはどういうふうに御見解をお持ちになりましょうか。

○山地政府委員 ただいま申し上げましたとおり、国家公務員法身分保障がございまして、たとえば意に反する免職をするときの事由というのが国家公務員法の七十八条に書いてあるわけでございます。ところが公労法の八条で、団体協約の締結ができるようになっているところにも免職ということが書いてあるわけでございますが、これらの関係につきましては、免職の事由は国家公務員法で決めてあって、それの基準について八条の方で団体協約の締結がされるという関係になっているわけでございます。したがって、それではいままで団体交渉をしたときに免職のことについてどういう議論ができたかというと、いまの八条に書いてある基準についてはできたわけでございますけれども、その基準ということになりますと、たとえば勧奨退職のことを決めたということは、これは合意があってそのときに勧奨退職をするわけでございます。勧奨退職というのは法的な拘束力はないわけでございますから、国家公務員法の意に反してやめさせるという行為ではない、本人が合意をしてやめることでございます。そういったことは団体交渉で対象になっていたわけでございます。それでは、従来はそういった団体協約で定年制をしくことができたかというと、これは本人の意に反して免職できない、あるいは任命権者は法律に従ってしか免職することはできないという規定から考えて、そういったことの協定はできなかったわけでございます。
 そこで、今回定年制を導入するという場合に、身分保障について変動はございますけれども、従来の団体交渉権ということからはやってなかったことであるということになろうかと思います。したがって、この点につきましては、狭めるということではないと私どもは理解しております。

○神田委員 定年制の導入は、現業職員の基本的な労働条件の問題であるわけでありますが、これを法定化するに当たっては当然労使の十分な話し合いがなされなければならないと考えております。今回の改正に当たって、そのような交渉は持たれたのでありましょうか、その辺はどうでございますか。

○山地政府委員 いま申し上げましたとおり、団体交渉によって決めるべきことではないというのが定年制度の根本であるわけでございまして、これは法律で決めなければ定年制の導入ができない、そこで法律で決めるためにはどうやって決めるかという話になるわけでございます。もちろん政府としてそういったことを提案する場合に、職員団体の意向を十分聴取することが必要であることは言うまでもございませんが、そのために、私どもといたしましては、まず第一にそういった労働三権のために設けました人事院というところで意見を聴取し、そこで一年半の慎重な御検討を得た結果、この法案を作成したわけでございます。その過程においても職員団体の意見は聴取してきたわけでございまして、今後ともそういった職員団体への接触ということを十分にやっていきたい、かように考えております。

○神田委員 次に、指定職の適用の問題について御質問申し上げます。
 指定職の適用職員は現在千五百人弱いるわけでございますが、その中で現在定年が定められている者の数、割合はどういうふうになっておりましょうか。

○斧政府委員 指定職は先生おっしゃいますとおり約千五百名でございます。そのうち定年制の定められております職員は、国立大学と国立短期大学の教官でございます。大学の学長及び教授の中に指定職の方がいらっしゃるわけですが、約六百六十名ばかりいらっしゃいます。

○神田委員 指定職の高齢化比率が非常に高いわけでありますが、五十四年現在で六十歳以上の者の占める割合は約四〇・一%。定年制の導入は当然指定職にある職員にも適用されることになるのかどうか。たとえば一般職にありましては検事総長その他の検察官、さらには教育公務員におきましては国立大学九十三大学の教員の中から何名か出ているわけでありますが、これらについてはどういうふうにお考えになりますか。

○斧政府委員 検察官と大学教官につきましては、現在すでに定年が定められております。今回の法案では、別に法律で定められておる者を除き、こういうことになっておりますので、今回の定年制は適用されないことになっております。

○神田委員 次に、定年と勧奨退職との関係について御質問申し上げます。
 まず、定年制が導入されることになりますが、仮にそういうふうになった場合には、勧奨退職というのはなくなるのでありましょうか。

○斧政府委員 定年制が実施されますと、現在各省で勧奨基準年齢というものを定めまして、集団的に職員の退職管理を行っておるわけでありますが、こういう形の退職勧奨はなくなるということでございます。
 ただ、一般の職員の方と幹部の職員の方を分けて考えますと、一般の職員の方につきましては、定年制実施後早くに勧奨はなくなると思いますが、幹部の職員につきましては、組織の実態に応じまして、従来からの人事計画の引き続きということもございますので、なおしばらくは残るのではないかと思っております。

○神田委員 勧奨退職が大体そういうふうな形で残るというわけでありますが、通称エリート公務員の場合、五十二歳から三歳で退職する例が大変多いと聞いております。勧奨退職を残すとすれば、これらエリート公務員の早期退職制はそのまま継続して実行されていくのかどうか、この辺はいかがでありますか。

○山地政府委員 いま申し上げましたとおり、定年制というのは、集団的な退職勧奨制度のために設けられたわけでございますが、御承知のように、公務員組織というものを維持していくためには、ある種の秩序が必要であろうかと思うわけでございますが、特に組織の中核である幹部の職員につきまして、新陳代謝を早めて組織の能率的な運営を図ることは、今後とも必要でないかと思うわけでございまして、そのためには定年まで待つというよりも、その以前において、もちろん本人の承諾ということが必要であるわけでございますけれども、個別的な退職管理としての勧奨退職は今後とも続けていかざるを得ないのじゃないか、かように考えておるわけでございます。

○神田委員 この問題はいわゆる天下りの問題とも関連して、天下りの弊害を是正するという意味からも、まだどんどん働ける若い公務員を五十二、三歳で勧奨退職させてしまう、早期退職させてしまう、こういう方向はちょっと考えた方がいいと思うのでありますが、その辺はどうでありますか。

○藤井政府委員 いま御指摘の点は同感の面が非常に多いわけでございます。いまもお話しのありましたような、特に現在まで行われております勧奨退職の中で、非常に若い方でいろいろな事情が特殊的にあるわけですが、そういう方々もおられたわけでありますが、六十歳定年制ということになりますれば、一般職員は無論のことでございますが、そうでない、要するに幹部職員の方々でもそういう一般の風潮を背景にいたしまして、おのずからその分が延びていくという傾向は顕著に出てまいるのではないか。やはりそれは定年制の一つの効果でもあろうかと思うのであります。
 それと、特に幹部職員等については、いま御指摘になりましたような巷間いろいろ御批判をいただいております天下りの問題とも関連なしとは申せません。この点については、法律の規定もございますし、人事院といたしまして、内容について非常に精細に審査をいたしまして、弊害の出ないように十二分の努力はいたしておるのですが、各省庁の都合で幹部職員に後進に道を開いていただくという必要が生じました場合に、若い人であるだけに、そのまま、あとはおまえが勝手にやれと言うわけにはまいりますまい。そういうようなことから、いろいろな点で行く先をお世話するということが通例行われているわけでありまして、そういうことがいわゆる天下りの数をふやさせ、それをめぐっての問題点が指摘される契機にもなるという点があったことは事実だろうと思います。そういう点につきましては、この定年制が施行されるということになりますれば、そのケースが絶無というわけではありませんが、おのずから勧奨の年齢というものも延びていくというようなことと並行いたしまして、天下り関係等につきましても漸次落ちつきを見せてくるということは十分考えられるところではないかというふうに思います。

昭和56年4月23日衆議院内閣委員会

○江藤委員長 内閣提出、第九十三回国会閣法第六号、国家公務員法の一部を改正する法律案、内閣提出、第九十二回国会閣法第七号、自衛隊法の一部を改正する法律案及び内閣提出、第九十三回国会閣法第九号、国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。
 趣旨の説明を求めます。中山総理府総務長官。

○中山国務大臣 ただいま議題となりました国家公務員法の一部を改正する法律案及び国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 初めに国家公務員法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 国家公務員については、大学教員、検察官等一部のものを除いて、現在、定年制度は設けられていないわけでありますが、近年、高齢化社会を迎え、公務部内におきましても職員の高齢化が進行しつつあります。したがって、職員の新陳代謝を確保し、長期的展望に立った計画的かつ安定的な人事管理を推進するため、適切な退職管理制度を整備することが必要となってきております。このため、政府は、昭和五十二年十二月に国家公務員の定年制度の導入を閣議決定し、政府部内において準備検討を進める一方、この問題が職員の分限に係るものであることにかんがみ、人事院に対し、その見解を求めたのであります。人事院の見解は、一昨年八月、人事院総裁から総理府総務長官あての書簡をもって示されましたが、その趣旨は、より能率的な公務の運営を確保するため定年制度を導入することば意義があることであり、原則として定年を六十歳とし、おおむね五年後に実施することが適当であるというものでありました。
 政府といたしましては、この人事院見解を基本としつつ、関係省庁間で鋭意検討を進めてまいったわけでありますが、このたび、国における行政の一癖の能率的運営を図るべく、国家公務員法の一部改正により国家公務員の定年制度を設けることとし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 改正の第一は、職員は定年に達した日から会計年度の末日までの間において任命権者の定める日に退職することとし、その定年は六十歳とするというものであります。ただし、特殊な官職や欠員補充が困難な官職を占める職員につきましては、六十五歳を限度として、別に特例定年を設けることとしております。
 改正の第二は、定年による退職の特例であります。これは、任命権者は職員が定年により退職することが公務の運営に著しい支障を生ずると認める場合には、通算三年を限度とし、一年以内の期限を定めてその職員の勤務を延長することができるというものであります。
 改正の第三は、定年による退職者の再任用であります。これは、任命権者は定年により退職した者を任用することが公務の能率的な運営を確保するため特に必要がある場合には、定年退職の日の翌日から起算して三年を限度とし、一年以内の任期でその者を再び採用することができるというものであります。
 改正の第四は、内閣総理大臣は定年に関する事務の適正な運営を確保するため必要な調整等を行うというものであります。
 改正の第五は、国の経営する企業に勤務する職員の定年制度であります。これらの職員については、原則定年六十歳を法定し、特例定年の対象の範囲、勤務の延長の基準等は当該企業の主務大臣等が定めることとしております。
 改正の第六は、以上の改正に伴う経過措置等であります。すなわち、任命権者、人事院及び内閣総理大臣は、この法律が施行されるまでの間、定年制度の円滑な実施を確保するため所要の準備を行うものとすること、この法律の施行の日の前日までにすでに定年を超えている職員は、施行の日をもって退職するものとすること、ただし、これらの職員についても、定年による退職者の例に準じて、勤務の延長及び再任用の措置をとることができるものとすること等であります。
 以上の改正は、昭和六十年三月三十一日から施行するものとし、円滑な実施のための準備に関する規定は、この法律の公布の日から施行することとしております。
 続きまして、国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
 国家公務員等の退職手当につきましては、民間における退職金の実情にかんがみ、これを是正する必要があると認められますので、政府としては、このたび、国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律について、所要の改正を行おうとするものであります。
 次に、法律案の内容についてその概要を御説明申し上げます。
 第一に、職員が二十年以上三十五年以下の期間勤続し、勧奨等により退職した場合に法第三条から第五条までの規定により計算した額に百分の百二十を乗じて得た額の退職手当を支給するものとしていたのを、百分の百十を乗じて得た額を支給することに改めることといたしております。
 第二に、職員が退職した場合に支給する退職手当の基準については、今後の民間事業における退職金の支給の実情、公務員に関する制度及びその運用の状況その他の事情を勘案して総合的に再検討を行い、その結果必要があると認められる場合には、昭和六十年度までに所要の措置を講ずるものとすることといたしております。
 以上のほか、附則において、この法律の施行期日及び経過措置について規定しております。
 以上が国家公務員法の一部を改正する法律案及び国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

○江藤委員長 次に、大村防衛庁長官

○大村国務大臣 自衛隊法の一部を改正する法律案の提案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。
 自衛官については、現在、自衛隊法において停年制度が設けられておりますが、自衛官以外の隊員については、その制度がなく、一般職の国家公務員と同様の退職管理を行っているところであります。
 このたび、一般職の国家公務員について、国家公務員法の一部改正により定年制度が設けられることに準じて、これと同様の理由から、自衛官以外の隊員についても、自衛隊法の一部改正により定年制度を設けることとし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の概要について御説明いたします。
 第一は、自衛官以外の隊員は、定年に達した日以後における最初の三月三十一日または防衛庁長官のあらかじめ指定する日のいずれか早い日に退職することとし、その定年は六十歳とするものであります。ただし、これらの隊員が特殊な職や欠員補充が困難な職を占める場合には、六十五歳を限度として、別に特例定年を設けることとしております。
 第二は、定年による退職の特例であります。これは、任命権者は自衛官以外の隊員が定年により退職することが自衛隊の任務の遂行に著しい支障を及ぼすと認める場合には、通算三年を限度とし、一年以内の期限を定めて当該隊員の勤務を延長することができるとするものであります。
 第三は、定年による退職者の再任用であります。これは、任命権者は定年により退職した者を任用することが公務の能率的な運営を確保するため特に必要があると認める場合には、定年退職の日の翌日から起算して三年を限度とし、一年以内の任期でその者を再び採用することができるとするものであります。
 第四は、以上の改正に伴う経過措置等であります。すなわち、防衛庁長官は、この法律が施行されるまでの間、定年制度の円滑な実施を確保するため所要の準備を行うものとすること、この法律の施行の日の前日までにすでに定年を超えている自衛官以外の隊員は、施行の日をもって退職するものとすること、ただし、これらの隊員についても、定年による退職の例に準じて、勤務の延長及び再任用の措置をとることができるものとすること等であります。
 以上の改正は、昭和六十年三月三十一日から施行するものとし、円滑な実施のための準備に関する規定は、この法律の公布の日から施行することとしております。
 以上、法律案の提案の理由及び内容の概要を御説明いたしましたが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願いいたします。

○江藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

令和元年11月8日参議院予算委員会(田村智子)

○委員長(金子原二郎君) 次に、田村智子君の質疑を行います。田村智子君。

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  安倍内閣モラルハザードが問われていますが、私は総理自身の問題を質問いたします。(資料提示)  毎年四月、総理大臣主催の桜を見る会新宿御苑で行われていますが、安倍総理の下で参加者数、支出額が年々増えています。これ、二〇一三年以前は資料がないということですので、二〇一四年見ると、参加者一万三千七百人、支出額三千五万円、予算の一・七倍です。ここから伸び続けて、今年は参加者一万八千二百人、支出額五千五百二十万円、予算の三倍を超えました。驚くのは来年度の要求額ですね。さきの国会で予算と懸け離れていると批判されたからなのか、今年度の支出額を超えて、五千七百三十万円を要求しているわけなんです。  総理、なぜこんなに参加者と支出額を増やしてきたんですか。

○政府参考人(大塚幸寛君) お答えをいたします。  まず要求額でございますが、この桜を見る会の概算要求に当たりましては、例えばテロ対策の強化や混雑緩和のための措置などの近年に講じた改善点を反映させるなどいたしまして、実態に合わせた積算をさせていただきました。その結果として、今、ただいま御紹介がございました来年度要求は、五千七百二十八万八千円を要求をさせていただいているところでございます。  それから、招待者等が増えている理由でございますが、こちらにつきましては、桜を見る会には、例えば外交団、国会議員、都道府県知事、議長を始め、各界において功績、功労のあった方々をこれは各省庁からの意見等を踏まえ幅広く招待をしております。そして、その上で内閣官房及び内閣府において最終的に取りまとめるところでございますが、そうした結果といたしまして、こうした招待者、参加者が増えているということでございます。

○田村智子君 総理主催ですから総理に答えていただきたいんですね。  次の資料で、じゃ、今テロ対策等と言いましたけど、支出内訳見てくださいよ。一番経費が掛かっているのは飲食物提供ですね。  これ、案内状も実は二・五倍に増えているんですよ。これ、案内状というのは、封筒の裏面は総理のお名前です。表面に招待者の名前を記して、必ず一人一人に送付をいたします。これ、招待者が本当に増えたということが分かるわけですよ。招待者増えれば参加者も増える、混雑緩和のために会場設営費もどんどん増えると、こういうことですね。  もう一つ見たいんです。桜を見る会の開催要領。これ、毎年閣議に配付がされているということなんですけれども、この中の招待範囲、今いろいろ言いましたね。確かに、皇族とか各国大使、また議会関係や地方議会関係、行政関係、この辺りは年々増えるってあり得ないんですよ。内閣府に聞きましたら、推定だが二千人くらいでほぼ固定的だというんですね。  そうすると、一番下、その他各界の代表者等、これが増えたということだと思うんですが、じゃ、これ内閣府でいいですよ。その等を含めて、これはどういう方々で、一体どうやって招待する人を決めるんですか。

○政府参考人(大塚幸寛君) お答えをいたします。  今のその開催要領にありますその他各界の代表者等の等でございますが、これ、まさしくその各界において功績、功労のあった方を幅広く招待できるよう等を付けているというものでございまして、何か特定の分野ですとかカテゴリーを想定しているものではございません。まさしくこういったようなことも含めまして各省庁から幅広く御推薦をいただき、最終的に私ども内閣府内閣官房において取りまとめているところでございます。

○田村智子君 各省庁から推薦をいただいて、功労、功績が認められる方ということなんですね、等を含めて。  開催要領には、計約一万人なんですよ、招待範囲。当然各府省はこれを念頭に入れて功労、功績のある方を推薦しているはずで、事実、安倍総理より前は大体一万人前後なんですよ。なぜ一・八万人にもなるのかということです。  桜を見る会に参加した皆さんはインターネットでその模様をたくさん発信していただいているので、見てみました。  稲田朋美、日々の活動報告、平成二十六年四月十二日、桜を見る会。地元福井の後援会の、地元福井の後援会の皆様も多数お越しくださり、大変思い出深い会になりました。これ、当時、規制改革担当大臣。  世耕弘成後援会ニュース、二〇一六年新年号。桜を見る会にて、地元女性支援グループの皆さんとと、これ写真が載っています。当時、官房副長官。  二〇一六年に初入閣された松本純衆院議員の国会奮戦記、なかなか興味深いものがありました。二〇一三年四月二十日、内閣総理大臣主催桜を見る会。役職ごとに案内状が割り当てられます。今回は限られた少数の案内しか入手できず、残念ながら後援会の皆様に御案内することができず、やむなく我が陣営は不参加。その後、二〇一五年四月十八日。選挙のウグイス嬢の皆様を始め後援会の皆様と参加いたしました。  もう一人御紹介します。「はぎうだ光一の永田町見聞録」、二〇一四年四月十八日。総理主催の桜を見る会が催され、今年は平素御面倒を掛けている常任幹事会の皆様をお招きしました、夫婦でね。  萩生田大臣、当時は自民党総裁特別補佐ですけれども、常任幹事会の皆様というのはどういう方で、どの府省が推薦してくださったんでしょうね。

国務大臣萩生田光一君) 桜を見る会については、各界において功績、功労のある方々を各省庁からの意見等を踏まえ幅広く招待しているものと承知しており、最終的な取りまとめは内閣官房及び内閣府において行われていると承知しております。実際に参加された方は手続にのっとり招待された方であると承知をしております。(発言する者あり)

○委員長(金子原二郎君) 速記止めて。

   〔速記中止〕

○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記を起こしてください。

国務大臣萩生田光一君) 自分の知り合いの方をのべつ幕なし呼べるという仕組みになっておりません。  その方たちが例えば各種業界団体の東京都単位の役員になっている、そういうような方について……(発言する者あり)それは何年のでしょうか。常任幹事の中にそういう各種団体の長の方がいらっしゃって、その方たちがお招きをされたと承知をしております。まあ私が主催者じゃないのに何かお招きしたというのはちょっと僣越な言い回しだなと思います。

○田村智子君 その常任幹事会って何ですか。常任幹事会って何の団体の常任幹事なんですか。

国務大臣萩生田光一君) 二〇一四年の常任幹事会というのは、後援会の中の常任幹事の方ということだと思います。

○田村智子君 そうなんですよ、後援会なんですよ。  総理、つまり、自民党の閣僚や議員の皆さんは、後援会、支援者の招待枠、これ自民党の中で割り振っているということじゃないんですか。これ、総理でなきゃ答えられない。総理、お答えください。総理でなきゃ答えられない、総理でなきゃ答えられないですよ。

内閣総理大臣安倍晋三君) いや、今説明しますから。  桜を見る会については、各界において功績、功労のあった方々を各省庁からの意見等を踏まえ幅広く招待をしております。招待者については、内閣官房及び内閣府において最終的に取りまとめをしているものと承知をしております。私は、主催者としての挨拶や招待者の接遇は行うのでありますが、招待者の取りまとめ等には関与していないわけであります。  その上で、個々の招待者については、招待されたかどうかを含めて個人に関する情報であるため従来から回答を差し控えさせているものと承知をしておりますが、詳細についてはですね、詳細については政府参考人に答弁させます。

○田村智子君 それじゃ、ちょっともう安倍総理のことでお聞きしますよ。  友田有、下関市選出の山口県議会議員のブログ、二〇一四年五月一日号。四月十二日、安倍首相が主催する桜を見る会に行ってまいりました。今回は私の後援会女性部の七名の会員の方と同行しました。早朝七時三十分にホテルを出発し貸切りバスで新宿御苑に向かい、到着するとすぐに安倍首相夫妻との写真撮影会。安倍首相には長く政権を続けてもらい、今後もずっと桜を見る会に下関の皆さんを招いていただきたいとあるんですね。ホテルから貸切りバスで移動すると。  総理、総理御自身も地元後援会の皆さんを多数招待されているんじゃないんですか。

内閣総理大臣安倍晋三君) 今申し上げましたように、桜を見る会については、これは昭和二十七年以来、内閣総理大臣が各界において功績、功労のあった方々をお招きをし、日頃の労苦、慰労をするためなどのため開催しているものと承知をしておりますが、これは萩生田大臣からも答弁させていただいたとおり、様々な、例えば地元において自治会等々で、あるいはPTA等で役員をされている方々もおられるわけでございますから、当然そういう方々とこれは後援会に入っている方々がこれは重複することも当然あるわけでございまして、そういう中で招待されているものと承知をしております。

○田村智子君 これ、じゃ、ちゃんと調べてくださいよ。例えば、友田県議、後援会の女性部、どういう功労、功績が認められたのかと。で、どの府省が、府省というのは内閣府等、その他いろいろな省ということですよね。どの府省の推薦で招待されたのか。これ、ちゃんと調べてくださいよ、総理。

○政府参考人(大塚幸寛君) 具体的なその招待者の推薦、例えば推薦名簿ですとか推薦に係る書類は、これは毎回のその桜の会の終了をもって使用目的を終えるということもございますし、それから個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理する等必要が生じることもございまして、これは従前から、その一連の書類につきましては、保存期間一年未満の文書として終了後遅滞なく廃棄する取扱いとしているところでございます。

○田村智子君 いや、本当に検証ができない状態なんですよね。私も、友田県議とか下関の後援会の人が何で招待されるんだろうかと。だって、内閣府が発送しているので。  我が党のしんぶん赤旗、現地取材をしました。下関市の後援会員の男性は、今年の桜を見る会についてこうお話ししているんです。二月頃、下関市の安倍事務所から、桜を見る会に行きませんかと案内が来た、名前や住所などの必要事項を紙に書いて安倍事務所に送り返すと、内閣府から桜を見る会の招待状が届いた、安倍政権になってから毎年参加している、下関からは毎年数百人が上京すると。  案内状というのは、発送は内閣府が一括して行い、必ず招待者一人一人に宛てて送付をする。これ以外の発送ルートはありません。総理、安倍事務所が取りまとめをしなければ、下関市の後援会員の名前や住所がどうして分かるんでしょうか。これ、もし内閣府が独自に知っていたということになると、これ更に大問題だと思うんですけれども、総理、いかがですか。

○政府参考人(大塚幸寛君) お尋ねの招待状につきましては、まさしくその各府省等を通じて元々御推薦をいただいておりますし、その各府省等を通じて発送いただくなど、できるだけ最も効率的と考えられる方法で招待者のお手元に届くように毎回しているところでございます。

○田村智子君 そんなことを聞いているんじゃないんですよ。  その下関市の後援会の人たちの名前を、それじゃ、内閣府もうお答えいただくというんだったら、それどうやって確認したんですか。どうして分かったんですか。各府省の取りまとめなんでしょう。どの府省が下関の安倍さん関係の後援会の人の名前と住所を押さえることができるということなんですか。

○政府参考人(大塚幸寛君) その具体的な各推薦者の最終的な取りまとめの検討に、過程に係る情報につきましては、これを明らかにすることは内閣官房内閣府におけます円滑な取りまとめに支障を及ぼすおそれがあると考えてございまして、ただいまのお尋ねにつきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと考えております。

○田村智子君 これ、私たちは、総理、お答えくださいよ、安倍事務所に申し込んだら内閣府から招待状が来たという証言をこれ複数の方から得ているんですよ、得ているんですよ。それ以外に発送するすべはないんですよ。  そうじゃないというんだったら、これ、ちゃんと安倍事務所に確認してくださいよ、地元事務所に、総理。

内閣総理大臣安倍晋三君) これは、先ほど赤旗の取材に私の後援者が答えたということは、私も寡聞にして存じ上げないんですが。  そこで、今、もう既に申し上げておりますように、個別の方については、招待されたかを含め個人に関する情報であるため回答を差し控えさせているというのが従来からの政府の立場でございます。

○田村智子君 これ、開催要領の逸脱が疑われているんですよ。各界を代表する功労、功績のあった方を府省が取りまとめて招待するんですよ。これ以外ないんですよ。  じゃ、萩生田さんの後援会の常任幹事、萩生田さん、これ、何の功労、功績があったと思われます。

○政府参考人(大塚幸寛君) 先ほど総理からも御説明いたしましたが、個々の方について、その功績、功労は何か、その以前に、招待されたかどうかということは、これは個人に関する情報でございまして、お答えを従来から差し控えさせていただいているところでございます。(発言する者あり)

○田村智子君 これ、今、後ろからもありました、税金を使った公的行事なんですよ。誰でも参加できるわけじゃないんですよ。だから、招待範囲も人数も開催要領を閣議に配って、それで府省からの推薦で功労、功績が認められる方を招待するんですよ。  そうしたら、当然、それぞれの方にどのような功労、功績があるのか、これ説明できなきゃおかしいですよ。それが桜を見る会なんじゃないんですか、総理。これ、総理、お答えくださいよ。そういうものでしょう、公的行事で。あなたはもういい。もういい。もういい。手挙げないで。はい、総理。

内閣総理大臣安倍晋三君) 先ほど来答弁をさせていただいておりますように、桜を見る会については、昭和二十七年以来、内閣総理大臣が各界において功績、功労のあった方々をお招きをし、日頃の労苦をですね、日頃の労苦を慰労するため開催をしているものでございます。  先ほど来申し上げておりますように、個々の方々につきましては、個人情報であるため回答を控えさせていただいているということでございます。(発言する者あり)

○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記止めてください。

   〔速記中止〕

○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記を起こしてください。

○田村智子君 そうしたら、委員長、これ私の質問に全然お答えいただいていませんので、先ほどの萩生田幹事長の常任幹事会、後援会、常任幹事会、これどの府省からなのか、下関の安倍事務所、これ安倍事務所にどこかの府省が連絡取ったのか、こういうことを是非これお調べいただいて、ちゃんと委員会に御報告いただきたいというふうに思うんですね。お願いします。

○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

○田村智子君 もうちょっとブログを見てみたいんですよ。  藤井律子山口県周南市長のブログ。二〇一八年五月四日。これ、当時は山口の県議なんですけど。桜を見る会に行ってきました、片山さつき先生とも久しぶりの再会を果たしました、今日は山口県からたくさんの人が来てくださっているわね、十メートル歩いたら山口県の人に出会うわよと、いつものように元気よくお声を掛けていただきました。  こういうのはもういっぱいあるんです、インターネットで検索すると。結局、私は、税金を使った公的行事という自覚もなく、安倍総理が地元からの招待者をどんどん増やしたんじゃないかと、さらには地元後援会の恒例行事にしてきたんじゃないかということも指摘したいんです。  先ほどの友田県議のブログです。桜を見る会の記述は前日の行動から始まります。前日の早朝に飛行機で上京。夜には、ANAのインターコンチネンタルホテルの大広間において、下関市長門市、そして山口県内外からの招待客約四百人による安倍首相夫婦を囲んだ盛大なパーティー。次の日、早朝七時三十分にホテルを出発し貸切りバスで新宿御苑にと続いていくんですね。  もう一つ、吉田真次下関市議会議員、今年の桜を見る会についてブログで発信しています。やはり前日、十二日に飛行機で東京へ、夜は桜を見る会の前夜祭、安倍総理夫妻と写真を撮っていただきました。で、前夜祭の宴会会場の写真、続けて翌日の新宿御苑の写真なんですね。  総理、これ、総理しか答えられないです。桜を見る会は、安倍晋三後援会、桜を見る会前夜祭とセットで、総理が後援会や支援者、山口県の関係者の御苦労を慰労し親睦を深める、そういう行事になっているんじゃないですか。

内閣総理大臣安倍晋三君) 桜を見る会につきましては、既に政府委員から答弁をしているとおりでございまして、個々の個人名等々についてはお答えは差し控えさせていただきたいということでございます。

○田村智子君 前夜祭と一体でしょう。  じゃ、もう少し示しますよ。首相動静。この三年間、桜を見る会の前日、ホテルニューオータニの宴会場で安倍晋三後援会、桜を見る会前夜祭に出席と、三年間ずっとあるんですよ、総理。それ以前も、ホテルや名称は異なりますが、必ず前日夜は後援会の方々と懇親会、宴会に御夫婦で御出席されているんですよ、総理は。よく御存じでしょう、御自身が。  今年の前夜祭の参加者は約八百五十人、翌朝、貸切りバス十七台で新宿御苑に移動。これは、防府市ライオンズクラブの会報に寄せられた寄稿、寄せられた文章から分かりました。また、私たちの取材でも、複数の参加者から、貸切りバス十七台だと、自分は何番目に乗るんだということが全部確認できたわけですよ。  これ、まさに安倍総理の後援会の一大行事になっているんじゃないかと。違いますか。これ、セットでしょう、総理も。総理にとっても、桜を見る会前夜祭と翌日の桜を見る会がセットになって、山口県の皆さんと親しく懇親をする、そういう場になっているんじゃないですか。

内閣総理大臣安倍晋三君) その懇親会に私が出席をして写真等を撮っているのは事実でございます。もちろん、それは各個人がそれぞれの費用によって上京し、そして、そのホテルとの関係においても、それはホテルに直接払込みをしているというふうに承知をしているところでございます。  なお、この招待客については、先ほど来から答弁をしているとおりでございます。

○田村智子君 セットなんですよ。  じゃ、桜を見る会当日の首相動静、これも指摘します。今年は、午前七時四十八分、総理は夫妻で新宿御苑に到着。そして、七時四十九分、昭恵夫人とともに地元の後援会関係者らと写真撮影とあります。  遡れば、毎年午前八時前に地元後援会関係者らと写真撮影されているんですね。桜を見る会の開門及び受付時間は午前八時三十分です。開門もしていないのに、会場で地元後援会の皆さんと記念撮影を毎年されておられる。これ、まさに後援会活動そのものじゃないですか。

○委員長(金子原二郎君) 安倍内閣総理大臣。(発言する者あり)  大塚大臣官房長。大塚大臣官房長。(発言する者あり)  一応、そっちから答えてから、総理からはまた。

○政府参考人(大塚幸寛君) 桜を見る会の開園時間につきましては、開催要領で定めておりますとおり、午前八時半から午前十時三十分の間の随時入園参観ということになっております。これが桜を見る会でございます。

内閣総理大臣安倍晋三君) これは、招待者の、そのそれぞれの受付時間の対応に関するこの情報につきましては、これはセキュリティーに関することであるため回答を差し控えさせていただきたいと、このように思います。

○田村智子君 だから、何で開門前に山口の後援会の皆さんと、あなた写真撮っているんですかということなんですよ。答えてくださいよ。

内閣総理大臣安倍晋三君) これについては、どういう形で私が動くかということにも関わってまいりますので、セキュリティーに関わることでございますので回答を控えさせていただきたいと思います。

○田村智子君 しんぶん赤旗の取材で、下関市の後援会の男性、到着すると、安倍事務所の秘書らがバスの座席を回って入場のための受付票を回収する、その秘書が受付を済ませ参加者用のリボンを配る、まとめてのチェックインで手荷物検査はなかった。何がテロ対策を強めたですか。これ、調べてください。調べてください、総理。

○委員長(金子原二郎君) 大塚大臣官房長。(発言する者あり)  速記を止めてください。

   〔速記中止〕

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。  大臣官房大塚君、簡単に。

○政府参考人(大塚幸寛君) お答えいたします。  受付に関するお尋ねだというふうに受け止めました。  受付時の対応に関する情報は、これはまさしくセキュリティーに関することであるため、お答えは差し控えさせていただきたいと考えております。

○委員長(金子原二郎君) 時間が来ています。

内閣総理大臣安倍晋三君) 今、政府参考人からお答えをさせていただきましたように、受付の仕方等々も、つきましてもですね、これは、まさにこれは、例えばその後の私との関係においても、これはセキュリティーに関わることでございますから、これはお答えを差し控えさせていただきたいと、このように思います。

○委員長(金子原二郎君) 田村さん、時間が来ています。

○田村智子君 開門前に手荷物検査もしないで大量に入ったら、それこそセキュリティー上の問題じゃないですか。  桜を見る会は参加費無料なんですよ。会場内でも無料でたる酒その他のアルコール、オードブルやお菓子、お土産を振る舞うんですよ。

○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。

○田村智子君 これを政治家が自分のお金でやったら明らかに公職選挙法違反。そういうことをあなたは公的行事で税金を利用して行っているんですよ。これだけの重大問題だと……

○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので。時間が来ております。

○田村智子君 まさにモラルハザード安倍総理が起こしていると、このことを指摘して、質問を終わります。