ちょこっと研究者らしいことを

同じくDr-Setonさんのもちっと物理屋らしい話を - シートン俗物記より。

物理屋として、大学に入った当初は「素粒子論やりてぇ」などと思っていた。しかし、自らの数学的才能の無さ、に暗然とし、しかも大学での数学が、実際の物理における応用と絡めて話さないため、後々になって、「あ、あん時のあれが、ここで使うのか」と後悔する事しきり。

私の場合は大学に入って一般教養の数学や物理を受け始めてからふっと気付いたことがあります。小学校から習い始めた算数・数学の積み重ねは今受けている講義に繋がっていて、さらにこの先の研究に繋がっているんだという、今思えば当たり前のことを実感したというか体感したというかそういう印象を受けたのを覚えています。数学は科学の言語ということですね。それを自分の頭で感じたことは研究者としての自分の原点かもしれません。
もう一つ感じていることはもっと勉強しておけば良かったという当たり前のことです。私は学生時代は化学科で物理には苦手意識があったので物理系の講義は避けていたのですが、その後某研究所で仕事をしているうちに私も実験物理屋の端くれになってしまいました。不惑だというのに慌ててキッテルを読んでいるような間抜けですが、覚えの良い学生時代に単位を取る取らないにかかわらす幅広く勉強しておけば良かった、というただのヲジさんの愚痴ですね。ノーベル賞にこじつければ下村先生が化学賞とは以外だったとおっしゃっていたように化学とか物理とか生物とか境界のない時代になりつつありますから、専門外だからと敬遠せずにいろいろなことを見聞すべきですね。と、やはり当たり前のことしか言えませんでした。