re:正攻法だけでは勝てない

昨日取り上げた産経新聞の阿比留瑠比記者が書いたコラムが掲載されていた。「正攻法だけでは勝てない」という題名で書きだしは

麻生政権下で起きた中山成彬国土交通相の辞任と、田母神俊雄航空幕僚長の更迭という一連の大騒動を見ていて、連想して思いだしたことがある。それは、安倍晋三元首相が首相就任前、記者と雑談しているときなどによく言っていたこんな言葉だ。
 「左派勢力は、自分たちの思想をオブラートに包み隠して政府の審議会などに委員となって潜り込み、自分たちの考えを政策に反映させている。それに対し保守勢力は、正面から意見、主張をぶつけてはつぶされている。そこのところをよく考えないといけない」

とある。これは本当に安倍晋三元首相の言葉なんだろうか。「政府の審議会などに委員となって潜り込み」って委員は誰が選ぶんだろうか。ある程度は官僚が取りまとめをするんだろうが、「政府の審議会」というからには最終的に判断は内閣あるいは大臣が行うはずだ。いずれにしてもまったくの第三者が潜り込むことなどは不可能だ。そこに左派が潜り込むことがあるとすればそれは人選を行う方にに問題があるということである。「安倍晋三元首相が首相就任前」であれば当時小泉首相竹中平蔵とその周辺の財界人をうまく利用して規制緩和政策をどんどん進めていた。そこに左派勢力の入り込む余地など無かった。安倍晋三元首相あるいはその言葉を伝える阿比留瑠比記者は審議会委員の人選になにか陰謀でもあるように考えているようにしか読めないのだが思い過ごしだろうか。